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本棚ーなんども読むnoteー

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読みながら涙が出たnote、ニヤニヤが止まらなかったnote、誰かにおすすめしたいnote。本棚に並べておきたいnoteたち。
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#言葉

新婚生活で自分を見失っていた私は、旅先でもらった言葉に救われた

「こんなはずじゃなかったのにな……」 新婚生活が始まって1週間が経った、ある夜のこと。 真っ暗な寝室のドアを開け、ひとり静かにベッドに潜り込む。 隣ですうすうと寝息を立てている彼の気配を感じながら、わたしの心は水を含んだ布団のように重く、濁っていた。 いまのわたし、全然自由じゃない。 新しい仕事も、生活も、彼との関係性も。何もかもがうまくいかなかった。 正確に言うとうまくいかないのは一部で、ちゃんと生活の中で大事にしたい瞬間や、前進していることもいくつかあった。

企画がやりたくて入社したけど、配属は総務だった

 地方の支社に赴任して1ヶ月が経った頃、上司から会議室に呼ばれた。  「総務を中心にやってもらうからね」  担当業務を告げられた僕は、「はい、楽しみです!」と笑顔で平静を装って返事をしたけど、落胆で身体の力が抜けていくのを感じていた。  ”プランナー”や”ディレクター”みたいなカッコ良い肩書きの響きに憧れて、「企画」や「イベント」という仕事の華やかな部分に気を取られて就職活動をした。できる奴だとは周囲からあまり思われていなかったので、「驚かせてやりたい」「手の平を返させ

一生続けたいことがあるから

何かを一緒に始めることができたら、同期。 そこに同じ夢を見ることができたら、同志。 その夢に対して、切磋琢磨できたら、戦友。 僕はそう考えている。 そして、僕は、いつしかこう思うようになる。 一生、この仕事に関わっていきたい、と。 新人ナレーターの駆け出し時代、テレビ番組を見ながら、「自分ならどうやって読むだろう?」と考える。アーティストでも、クリエイターではない僕には、待っている時間は無限にあった。 「独りの時間は、自分を育てる時間」だと、僕は自分に言い聞かせた。魂を