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読書感想文 高野和明「グレイヴディッガー」

自他共に認める悪党である八神は、人生をやり直すために、骨髄ドナーとなって他人の命を救おうとしていた。しかし、骨髄移植を目前にして、連続猟奇殺人が発生する。しかも、その内の一件は八神名義で借りている部屋で起きたため、前科者の八神は警察に重要参考人として手配されてしまう。その上、八神に迫る正体不明の追手が現れる。移植手術をやり遂げるために八神は決死の逃走を開始する。

一方、警察の捜査が進むうちに、謎の殺人者「グレイヴディッガー」の存在が浮かび上がる。事件の全貌が見えてくるにつれて、事は単なる連続殺人ではなく、公安も絡んだ事案であることが分かってくる。そして、警察内部の闇を見ることになる。

それは同時に、重い疑問を突きつけてくる。何が善で何が悪なのか?国家の秩序を守るためなら犯罪を見逃すことも許されるのか?本当に裁かれるべきは誰か?

そんな中、八神はあらゆる手を使って追跡をかわし続けながら、病院に向かう。名前も顔も知らない、でも自分にしか救えない誰かの命を救って、自分の「薄汚れた人生に区切りをつける」ために。

グレイヴディッガーは何者で、目的は何なのか?八神はなぜ狙われているのか?八神は追跡者を振り切れるのか?「圧倒的なスピードで展開する傑作スリラー巨編」という謳い文句に偽りなし!

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