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ケースから一掴みの5曲~シーナ&ロケッツ編。

 前回の「ケースから一掴みの5曲」はサディスティック・ミカ・バンドでしたが、ミカ・バンドはサンハウスとライヴで共演したことがあったんですね。
それで、エルヴィス・コステロのフロント・アクトを担当したシーナ&ロケッツを見た高橋幸宏さんが「鮎川君?」ということに気づいて再会したわけです。
幸宏さんがシーナ&ロケッツを細野晴臣さんに紹介して、エルボン・レコードからデビューしていた彼らはYMOのプロデュースでアルファ・レコードから作品を発売することになったわけなんですね。
ちなみにエルヴィス・コステロの大阪公演を観に行った中に若き日のサエキけんぞうさんがいたことも付け加えておきます。
なお、この日の体験をサエキさんは著書「さよなら!セブンティーズ」に書いていますね。

 それでは「ケースから一掴みの5曲」行ってみましょう。
今回のテーマはシーナ&ロケッツがイベントに出た時、この選曲なら上がるなぁというものです。

・シーナ&ロケッツ「スウィート・インスピレーション」
from live album 『CAPTAIN GUITAR AND BABY ROCK』(VICL-60005~6/ビクター)

 川嶋一秀さんのドラムス、浅田孟さんのベース、山口冨士夫さんと鮎川誠さんのギターが重なっていった上にシーナさんのヴォーカルが重なっていく快感はこの曲(のライヴ・ヴァージョン)ならではです。
この曲のスタジオ・ヴァージョンでは冨士夫さんのギターは入ってないのですが、ムーンライダーズの武川雅寛さんの編曲によるストリングスでまた違った味わいになっているんですよね。
シーナ&ロケッツのハードだけどロマンチックな持ち味が出ている曲です。


 

・シーナ&ロケッツ「I'M FLASH“Consolation Prize”」
from best album 『ROCK IS ALRIGHT』(VICL-22005/ビクター)

 この曲、元々はアルバム『ROKKET SIZE』収録曲で、現在のシーナ&ロケッツのライヴではメインになっている感じの曲です。
シーナさんの産休によって作られたこのアルバム、サンハウスの『CRAZY DIAMONDS』ツアーより少し早い時期の作品だったので、サンハウスより一足先に発表された楽曲もあるのでした。

 このCDは『ROKKET SIZE』からの曲を中心に鮎川さんがヴォーカル、インスト曲を編集したアルバムです。ちなみに解説はシーナさん。
ちなみにこの曲についてはこんな記事を書いてます。


・シーナ&ロケッツ「ピンナップ・ベイビー・ブルース(ライヴ・ヴァージョン)」
from best album 『ROCK'N' ROLL HEART』(VICL-22024/ビクター)

 彼らのアルファ時代の代表曲で、オリジナルはアルバム『ピンナップ・ベイビー・ブルース』収録曲。
オリジナル・ヴァージョンのプロデュースはミッキー・カーチスさんで、サックスはスティーブ・ダグラスが吹いてます。
作詞は糸井重里さん。

 このライヴ・ヴァージョンの初出はライヴ・アルバム『CAPTAIN GUITAR AND BABY ROCK』です。
こちらのCDの方がリマスターの効果があってなのか、迫力があるので、こちらを選びました。
現在、この曲ライヴでは鮎川さんがヴォーカルをとっているようです。

・シーナ&ロケッツ「ブーンブーン」
from compilation album 『Kingsnake Highway/鮎川誠 EARLY WORKS 1975-1979』(TECH-25160/テイチク)

 オリジナルはシーナ&ロケッツのファースト・アルバム『#1』収録曲。とにかく素晴らしい作品ですが、現在は入手困難な状態ですね。
ちなみにアニマルズの「ブーンブーン」とタイトルは一緒ですが、別の曲です。

・シーナ&ロケッツ「THE VERY LAST KISS IN THE WORLD(ライヴ・ヴァージョン)」
from best album 『 ROCK IS ALRIGHT』(VICL-22005/ビクター)

 この曲(このヴァージョン)の初出は『CAPTAIN GUITAR AND BABY ROCK』です。
これまたベスト盤の方がリマスター効果もあって、音がいいのでした。

 鮎川さんとシーナさんのデュエットで通されるのがとにかくよくって、昔から大好きな曲です。ホントいい曲。

 いやー、シーナ&ロケッツの5曲というのは難しい。代表曲の「ビールス・カプセル」や「ユー・メイ・ドリーム」や「レモン・ティー」が外れてしまいましたからね。
でも、そういう時こそ自分らしい選曲になると、自分を納得させようとしています。
オリジナル・アルバムなら『ROKKET SIZE』、『ピンナップ・ベイビー・ブルース』に『真空パック』と『#1』がとにかく好きな私です。

 ザ・コレクターズの加藤ひさしさんが自分たちのレコーディングでギターの音が上手く録れなかったので、「こんな風に録りたいと提示したのが『真空パック』だった」とか彼らの本で読みましたね。

 鮎川さんがピチカート・ファイヴの発売記念ライヴに出演しているのも観ています、そういえば。
鮎川さんのカッコよかったエピソードはまだまだ挙げられますが、それはまた別の機会に。

 明日も「ケースから一掴みの5曲」シリーズをやる予定ですが、もう少し考えてからCDをチェックします。

 ではまたー。







 

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