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獲物の分け前〜アーリー安部恭弘編

 某大手通販サイトで安部恭弘さんの初期アルバムの紙ジャケ盤がまとめて出品されていたんですが、なんと定価の半額近くだったんですよ。
GREAT3の片寄明人さん監修の再発盤を探してましたが、ちょっと悩んだ結果こちらをポチりました。
じゃ、行ってみよー。

・安部恭弘『Hold Me Tight』(UPCY-9894/ユニバーサルミュージック)

 安部恭弘さんのファースト・アルバムです。
このアルバム収録のデビュー曲「We Got It!(やったぜ)」がとにかく大好きな私です。
以前書いた記事のリンク貼りますね。

 所謂シティポップという表現はあまり好きじゃないんですが、洗練された音楽を指していると定義するなら、安部さんの音楽はジャストフィットするんじゃないですかねー。
この次のシングル「CAFE FLAMINGO」もタイヤのCMに使われて、これまた大好きな曲なんですよね。

・安部恭弘『MODERATO』(UPCY-9895/ユニバーサルミュージック)

 これはリアルタイムで買ったアルバムなんですが、メチャクチャ印象に残っでますね。

アルバム全曲の作詞は松本隆さんで作曲は安部さん自身。
それよりもとにかく、プロデュースはチャーリー・カレロ(!)というのにビックリした私です。
山下達郎さんのファースト・アルバム『CIRCUS TOWN』のA面もチャーリー・カレロだったのですが、それ以上にゴージャスというか華麗な編曲なように思えたんですよ。
特にシングル・カットされた「TIGHT UP」なはド肝を抜かれました。
今回聴き直してもその印象は変わることがなくて、更に素晴らしいと感じましたね。

・安部恭弘『SLIT』(UPCY-9896/ユニバーサルミュージック)

 これもリアルタイムで買ってますね。
先行シングルの「Double Imagimation」が車のCMに使われたこともあって、露出度がアップしたことが記憶に残っでいます。
確かシングルとアルバムではミックス違いだった記憶があるんですよね。 
カップリングの「‘Cause I Love You」もそうでした、確か。
紙ジャケット盤にはシングル・ヴァージョンが収録されていないので、その辺は確認できないのがちょっと残念ですね。

 この当時、東芝EMIからデビューした安部さん、鈴木雄大さん、稲垣潤一さん、井上鑑さんのオムニバス・アルバムは『CITY WAVE』シリーズで、今でいうところのシティポップのムーブメントを予感させるものでした。
個人的には安部さんの作品がとにかく大好きでしたね。
その中では稲垣潤一さんが一番ヒットしていましたが。

 オフコースを脱退した鈴木康博さんもシティポップにカテゴライズされていた記憶もありますから、東芝EMIのイメージとしてその辺の印象が強かったというか。
他にも山本達彦さんも東芝EMI所属でしたしね。
寺尾聰さんの大ブレークがその要因だったのかな?

 ちなみに安部さんのディレクターはオフコースをブレークさせる道筋を作った武藤敏史さん(偶然にも寺尾聰さんもそうでした)だったり、オフコース初期から携わっていた上野博さんも関わっていたりとその辺の流れを考えると更に興味深いですね。
それに安部さんはギターとキーボードの両方演奏できるということで、小田和正さんのライヴに参加したこともあるわけですしね。

もし、私がテクノ・ニューウェイヴに興味を持たずにシティポップに熱中し続けていたら、この辺を深堀りしていたかもしれません。
正直、雑多な音楽に好きになれたのはテクノ・ニューウェイヴのおかげだったので、よかったと思うのですが。

 ではまたー。

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