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獲物の分け前〜シローとブレッド&バター『ムーンライト』

 同じタイトルというか、基本同じ内容であったとしてもついつい買ってしまうアイテムってありますよね。
そう、ついつい買ってしまうCDなんですが、入手するのに結構苦労してしまった私です。
じゃ、行ってみよー。

・シローとブレッド&バター(UPCY-6761/ユニバーサルミュージック)

 ブレッド&バターに岸部シローさんが加わって3人で活動していた時期のアルバムです。
オリジナル盤は1972年発売ですから、タイガースが解散して、シローさんがソロ・シングルを出した後のアルバムだと思います。
2013年発売盤でして、初SHM-CDとしての発売で最新盤でもあります(まー、生産中止になってから時間経っている模様ですが)。
この前に紙ジャケット盤が発売されてから時間が経っていることもありまして、これが一番いい音に思います。
ただ、書き下ろしのライナー(解説)も、ボーナス・トラックもない形の再発が最新盤になっているのが寂しいです。

 シローとブレッド&バターにはシングル「バタフライ」(カップリングの「Happiness」はアルバム収録曲)やその前のシングル「野生の馬」(シングル・ヴァージョン)とカップリング曲「雨の日のあなたは」、シローさん脱退後のシングル「今はひとり」(カップリングの「いつから」はシローとブレッド&バター時代の作品でアルバム収録曲)を収録して、ポリドール時代の完全盤にしてほしかったですね。
ちなみに「雨の日のあなたは」のみ未CD化で、他の曲はオムニバスでCD化されています。
基本的にはベースが後藤次利さん、ドラムスが林立夫さんのリズム・セクションで録音されてますが、楽曲によってはベースに山内哲夫さん、ドラムスに原田祐臣さんや金沢淳さん、キーボードに近田春夫さん、ヒロ柳田さん、ペダルスチールに駒沢裕城さんが参加していますね。
ギターには石川鷹彦さん、加藤和彦さんに堀内麻九さん、ブレッド&バターの岩沢兄弟が。
ピアノはほぼ田中正子さんですね。

 ディレクターは渡辺音楽出版からは木崎賢治さん、ポリドールからは金子章平さんですね。
アルバムのクレジットによるとサウンド面でイニシアティブを持ったのは弟の二弓さんがだったようです。
アルバムにはほぼ参加していない矢野誠さんの影響が大きいとブレッド&バター本「幸矢と二弓」で振り返っていて、シングル「今はひとり」の主導権を矢野さんが握ったと推測できます。

 実質的にはほぼ一年でシローとブレッド&バターの3人での活動は終わってもしまうのですが、かなり時間が経ってから(15年位)、フジテレビの音楽番組「WOOD」で共演したり、2005年にもライヴで共演し、その模様はDVD化されてもいます。

 このCDを聴き直して、ブレッド&バター、特に二弓さんのソングライターとしての魅力と3人のヴォーカリストとしての素晴らしさがわかる作品になっていることがわかりますね。素晴らしい。

 ブレッド&バターのCDのコレクションもなかなか進んできまして、オリジナル・アルバムは残り3枚となりました。まだまだ頑張ります。

 ではまたー。



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