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1.マインドセット「やればできる!」の研究《心理学》

ビル・ゲイツ絶賛!!
20年にわたる調査で科学的に実証された人生を変える最強メンタルの作り方!!

キュロル・S・ドゥエックというスタンフォード大学心理学教授の研究をまとめた本書。

1.マインドセットとは何か

①硬直マインドセット
・自分の能力(根本的な性格や知的能力)は遺伝により決まっており、後天的には変わらないという考え
・自分が特別な存在でありたいので、成功できるかどうかが最大のポイント
・1度の結果で自分の価値を決めてしまう
・努力は才能のない人がやるものと考え努力をしない
・1番楽しいのはものごとが自分の手中にあるとき
・失敗は恥であり、自分を傷付けたくないので他人や環境のせいにする。失敗から学ぼうとしない。

②しなやかなマインドセット
・自分の能力は自分の努力次第で伸ばすことができるという考え。
・自分が成長できるかどうかが1番のポイント
・自分の成長のために努力をしているときが1番楽しい
・失敗は学ぶチャンスと思い、そこから学ぼうとする
・失敗は成長のためのプロセスのため恥だとは思わない

ほとんどの人間は2つのマインドセットが混ざり合っている。
例えば、サッカーはしなやかなマインドセットだが勉強では硬直マインドなど。
分野や人間関係や環境により変化するものである。

2.スポーツ界のマインドセット


マイケルジョーダン
バスケの神様と呼ばれる名プレイヤー。
彼は高校、大学と並の選手でドラフトも1位で選出されていません。
彼はプロになってからも謙虚に努力を継続しました。
シーズン最後の試合で敗北を喫したあと、何時間も居残り翌年に備えてシュート練習をしたという逸話には感服。
「精神的な強さと熱意は、さまざまな身体能力よりもはるかに大きな力を発揮する。」とはジョーダンの言葉。

彼にとって成功とは勝つことではなく、最善を尽くすこと。負けたら次に向けて、努力を継続する。

3.ビジネス界のマインドセット

硬直マインドセットの例
リー・アイアコッカ
フォード社に陶酔し、トップ経営へ。
ヘンリー・フォード2世にクビにされる。
自分の価値を認識させるため恨みを原動力に変え、クライスラーを倒産寸前から救い出した。
そのときに自伝を出版し「私はヒーロー」と記載。
またCMで自らを起用し、有能ぶりを世間へアピールする。
倒産の危機を乗り越えてからは自らの価値を守るため、部下からの新車提案は自分以外の手柄になるので却下するなど、自分の立場を守るため邁進。
会社は低迷していくが、CEOという立場を守るため影響力がなくなってからも居座った。
会社は順調だ。自分は完璧だ。と喜ぶようなニュースのみで自分を囲み、狭い世間の中で生きようとしたことで不幸せになった。

しなやかなマインドセット
ジャック・ウェルチ
GEを総資産140億ドルから4900億ドルへ。
成長しようとする気構えを持ち、部下を成長させることを体現した。
自伝の中で「わたしとは同僚や友人、私自身が気づいていない人たちのこと」と言い、わたしたちというチーム主体の会社を作った。
自信とは何ごともオープンな姿勢を保っていられること。変化を積極的に受け入れ、新しいアイディアをその出どころに関係なく受け入れられること。
これ言葉がアイアコッカとの違いを示している。

4.対人関係と教育のマインドセット

対人関係にもマインドセットは大いに関係する。
例えばパートナーについての理解だ。
硬直マインドは、赤い糸を信じる。つまり、初めから自分の理想の相手がいると信じる。一度の衝突ですべてが終わりなのだ。
しなやかなマインドは、衝突をしたら一緒に解決しようとする。努力をしてお互いの理解を深めていくのだ。
一見すると硬直マインドは赤い糸の相手を見つけられれば幸せになれそうだ。しかし子どもが産まれ、大きくなった時に建設的な関係を保てるだろうか。おそらく無理だろう。パートナーと苦労なくコミュニケーションを取ることになれた夫婦が、そうでない子どもを育てるのは困難だろう。

いじめに関しても硬直マインドが働いている。
自分に自信がないので、他人を陥れて自尊心を保っているのだ。また硬直マインドは群れる修正がある。なぜなら硬直マインドは変わることを恐れるのからだ。硬直マインド同士群れることは理にかなっている。

子どもと接するときは、子どもの特性ではなく努力して成し遂げたことをほめるべきだ。
頭が良い、才能がある、天才、スピードが早い、完璧にできる、テストの点数が良い。
これらを褒めた場合はそうでない結果が出たときに子どもを追い込んでしまう。完璧にできて早く解けたら褒められるから、簡単な問題をやろう。と思うかもしれない。
だから成果をそのまま褒めるのは良くない。
それよりも努力した過程を褒めるべきだ。成功しようが失敗しようがだ。そうすることで努力をすることに価値があるというメッセージを受け取ってくれるはずだ。
また、失敗した時には建設的な批判をして、何が足らなかったのか一緒に考え導くことが望ましい。

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