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始まりで終わりのような、その逆のような朝

目が覚める
毎日より音が少ない
雨音。
母も、父も、眠っているくらい気配が小さい
生活の音が聞こえない
台風の日の目覚めだ。


初めて自分の速度で起きる、実家での日
音を控えて歩き
1人分の朝食を準備した

心の海に、そよ風を飼っている。


ゆっくり食器棚を開け、閉め、椅子を引いた
お腹は夜中から空いていたが、
まだ食べ始めたくはない

水面を鎮める。


音が浮かんで柄にもなくピアノ曲を流した

「人生のメリーゴーランド」だった


実家に戻って最も穏やかで、健康な朝

苦手なミントティーの香りも受け止める

強弱の雨音と、揺れる蔦の葉
始まらない朝食と、新聞には「終戦」の字


始まりで終わりのような、その逆のような朝。

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