「あなたからなら何を貰っても嬉しいよ」なんて絶対に言わないと思っていた。
束になった広告に、白い封筒が挟まっていた。
80円切手が一枚と、2円の切手が二枚。
それを見て、今は84円だったかと思い出す。
手紙や葉書を出すことが少なくなった今日では、新しく変わった郵送料金に中々慣れないもので。手紙を書く度にいくらだったかと首をかしげている。
届いた封筒は真ん中が少し膨らんでいた。
そこに小さな生き物が入っているかのように、私はそれをそっと抱えてテーブルに置いた。
見慣れない文字で書かれた自分の名前に見惚れる。
彼女は字まで綺麗なのかと思いながら