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自分が一番好きな洋菓子店

埼玉はスイーツ激戦区である。
とはいえ埼玉も広い。
行ったことがないお店の方がほとんどだ。
さいたま市に住んでいれば、
埼玉最大のこの都市のお店だけで一生が終わる。
そしてきっと、回りきれない。

それなら「自分が一番好き」だと思ったお店で、
繰り返し好きなケーキを買う方が、
「自分が一番好き」なお店の継続に、
わずかながら協力出来るのでは?と思った。

その洋菓子店は、
埼京線の南与野駅東口から数分、
小さな公園を跨いで、
小さな橋を渡った先にある。

↑お店のポイントカード

お店の名前は
『Patisserie Cache-Cache』
(パティスリーカシュカシュ)
赤い日除けが目印だ。

大きなお店ではない。
パティシエご夫婦が作った、
シンプルゆえに美しく美味しい洋菓子たちを、
おおらかでありながら凛とした声が素敵な店員さんが、ひとりで販売している。(忙しい時や、店員さんがいない時は、パティシエご夫婦の妻どのがお店に立つ)

このお店が「一番好き」である理由のひとつが、
“ちょうどよい間取り”だ。
洋菓子店に限らず、
広いお店はあり過ぎて迷うし、
狭いお店はなさ過ぎて迷う。
広いお店は放っておかれて途方に暮れ、
狭いお店はもはや圧迫面接。

だが、このお店は何もかもがちょうどよい。
入店して右手には焼き菓子の詰め合わせがあり、左手には単品売りの焼き菓子、それらをなぞって進むと、チョコレートなどの冷蔵菓子のショーケース、そしてケーキのショーケースがある。

ケーキは、ほぼ一段で一列に並んでいる。
少ない、と思う人もいるだろう。
だが、自分にはちょうどいい。
整然とケーキが並ぶ様子は、
煌めく宝石を眺めているような気持ちになる。

↑イチゴのタルト/ショートケーキ
↑二種のフルーツチョコレート/
柚子とチョコレートのケーキ
↑ブドウのタルト/オレンジとマンゴーのタルト
↑ブルーベリーのタルト/シュークリーム/
ヘーゼルナッツのケーキ
↑カシスとトンカ豆のチョコレートのケーキ
あまりにも艶やかなため、
景色が映り込んでいる。
↑季節によってクリームが乗っていたりする、
いちごのタルト

写真のケーキたちは、
撮り手の問題でちょっとあれだったりするので、
お店のショーケースに並んでいる様子を
是非、見に行っていただきたい。

美しくて美味しいなんて、
罪深いなぁ…

特にタルトが美味しいと思う。
いわゆるタルトと呼ばれる土台の部分が、
外はサクッと、中は甘く柔く絡まって、
これだけでも美味なのだ!

カスタードクリームも美味しいから、
プリンやシュークリームもおすすめだ。

チョコレートは、
通年ある…というわけではなさそうだが、
あったら是非、食べて欲しいのが
“ジャンドゥーヤ”!!!
ヘーゼルナッツの香ばしさが蕩け落ちる…
このお店では「エルビス」という名前で
売っているかもしれない。
見た目が究極にシンプルだが、
とてもとても美味しい。

忘れてはいけない、
焼き菓子たちも美味しいぞ~!
おすすめはベルギーの焼き菓子、
“スペキュロス”!!!
シナモンが効いたクッキーだ。
意外とこれを売っている個人洋菓子店はない。

ただ、料理の中でも殊更、繊細なお菓子という部類なので…天候などの影響からか「なんかいつもと違うな?」と思うこともある。

それでも、ここが「一番好き」だ。
地球環境の変化、長引く戦争、円安で、
洋菓子店を続けていくことは大変だと思う。

だから「自分が一番好きな洋菓子店」で、
ケーキを買い続けるつもりだ。








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