こやど

アメリカで小さな宿を経営して17年目。高校生の娘とアメリカ人の夫との3人家族。毎日人が…

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アメリカで小さな宿を経営して17年目。高校生の娘とアメリカ人の夫との3人家族。毎日人が行き交う家で、自らは家猫のようにこじんまり暮らしているアラフィフ。いい加減まともな英語が喋れるようになりたいと気合いを入れ直したり、娘の成長とともに夫婦の将来を考え始めるこの頃です。

最近の記事

#16 お隣さんとの日常

冬の間に落ちた小枝や残りの落ち葉などを集め、庭を整える作業をしながら早春の日差しを受け、また皮膚の老化を加速させるアラフィフ。 3月に入って球根類が咲き始めたが、去年より1ヶ月は季節が早い気がする。 冬でもなくかといってまだすっかり春でもないという、たゆたって属するところがない季節の間。 清少納言(いきなり)は春はあけぼのといったが、春は断然夕暮れ。薄ぼんやりとして、まどろんでいるような夕方の淡い光に包まれる景色がなんとも好き。 遠い日のそんな三月、暖かかったので遅く

    • #15 冬眠から戻ったシマリス

      今年の2月は温かい日が多く、雪もほとんどない。前半はそれなりに寒かったが最近では外で庭仕事もできるようになった。 いつもなら土が凍っていて何もできないのに、こんなに陽気がいいとなにか植えたくなってくる。 この辺りでは霜が降りるかもしれないから、5月末まで植物は植えてはいけないと言われていたけど、それも今や昔。 毎年みんな見切り発車をしているが、流石に今は早過ぎる。 そんなことを思いながら庭を眺めると、2月の中旬頃から何かピコピコ動いているものが。 素早いし、岩の間に

      • #14 アメリカのケーキに想う

        このところ毎日冬らしく曇りがちのグレーな日が続く。しばらく日差しらしい日差しを見ていないところへ午後からまた雪と聞いて急いでいつものスーパーマーケットへ出掛けた。 10時台に到着したが、みんな同じことを考えているからきっともう混んでいるんだろうと車を止めて足早に店内へ。 大きなカートをゴロゴロ押して、お決まりの順路通りまずは左方向に。 そして1番右端の野菜エリアまで来たら、レジに向かう最終コーナーで目につくのがベーカリーにあるこれ。 食品サンプルか、娘が小さい頃持って

        • #13 文庫本とジグソーパズル

          学校が年明け2日から始まり、宿は基本年中無休、休みはお客さまの予約次第という生活をしていると、季節感はあっても年中行事はほぼ他人事で過ぎていくそんな中、 普段使っていない部屋にある本棚をなんとなく眺めていたら、まだ読んでいない文庫本があることに気がついた。 日本からわざわざ持ってきた本は貴重。美味しいお菓子のように大事にとっておいたのだったが、とって置いたことを忘れてずっとそこにあったらしい。 スノーストームの後、雪かきで体のあちこちが筋肉痛、しかも外はどんよりした灰色

        #16 お隣さんとの日常

          #12 ホリデーシーズンの作ると危険な焼き菓子Christmas Crack

          1.アップルガレット このサンクスギビングからクリスマスまで間はどこへ行っても何を見ても購買欲と食欲をそそられて、普段食べる物に気をつけている人でも甘いものや食べ過ぎ注意のガードが下がってしまうのではないだろうか。 そんな先月末、出版のお仕事をされているお客さまから頂いた雑誌をパラパラ眺めていたら美味しそうなレシピのページがあった。 パイ皿を使わないパイのようで「ガレット」と書いてある。 前記事(#11)の金魚のようなこともあるのでこのガレットについてはすぐに調べたと

          #12 ホリデーシーズンの作ると危険な焼き菓子Christmas Crack

          #11 ペットが来た日

          娘が小さい頃猫を飼いたいと言われつつ、家と宿のスペースがほぼ一緒なので掃除やアレルギーの問題を考えると願いを叶えることができずにいた。 そんなある年の秋、友達とフェアーに出掛けた小学生の娘が水の入ったビニール袋を提げて帰ってきた。 1.まさかの奇襲 車で送ってくれた友達のお母さんが顔を見るなり「ごめん、ごめん、ごめん!」の連発。 こんなの連れて帰って来ると思ってなかったでしょ、と言われて見たらビニール袋に入っているのは金魚だった。 フェアーの帰り道わざわざ臨時の小さ

          #11 ペットが来た日

          #10 サンクスギビングで義理の家族について思う

          七面鳥のディナーが終わり、みんな大好きデザートタイム。 義理の両親がこの日のために買って来てくれたアイスケーキが大きくて、すごいのが出てきたとカメラを構えていたらおじちゃんがいきなりケーキカット。 数字に切れ込みが入ってなんだか怖い写真(タイトル上)になってしまった。 1.ブラックシープな夫 家族親戚がご馳走と共に一同に会すこの祝日に、私はここ何年か参加していなかった。 行こうと努力をすれば行けないことはなかったが宿の営業でどうしても一人は家に残ることになり、夫は毎

          #10 サンクスギビングで義理の家族について思う

          #9 アメリカ人夫との初デートとパラダイムシフト

          結婚して17年、出会いから数えると彼と一緒にいる年月と出会う前が同じくらいになってきた。 今日も相変わらず、夫がじゃあ行ってくるとランニングに出掛ける先は森やビーチ。 気分転換も兼ねて体を動かす習慣は50歳を過ぎた今も継続中。 今日は鹿がすぐそこにいたとか、フクロウを見たとか、帰って来るとあれこれ出会った動物話。 前だったらその日のタイムや走り具合だったのに、年と共に変わるものだと気づくこの頃。 1.まさかの自転車 初デートは1990年代後半の日本、彼が最初に住ん

          #9 アメリカ人夫との初デートとパラダイムシフト

          #8 ファームで上げ過ぎた期待値

          娘を学校から迎えた帰り道、先日買うつもりで忘れたキャベツを買いにファームへ行った。 お店は秋のデコレーションから既にクリスマスショップに様変わりして、今までメインだった野菜コーナーは大幅に縮小されていた。 まだ感謝祭のサンクスギビングも終わってないのに、クリスマスへの見切り発車が年々速くなるような気もしつつ、まあキャベツさえあればいいかと買い物かごを持つ。 あまり期待はしないで歩いていたらキャベツはあったけど、キャベツに紛れて何かとても中間としか言いようのない野菜が混ざ

          #8 ファームで上げ過ぎた期待値

          #7 図書館というところ(2)引っ越しからのパニック編

          #5からの続き 1.入居当日から 半年の都会生活を経て現在の所に移動したのは17年前の8月下旬。 新しい家は前のオーナーさんが10年宿をされていた物件で、引っ越し当日の午前中まで営業されていた。 午後2時以降の入居というで、トラックに乗せた荷物と共に借りていた部屋を出発。 内見の時と一度営業の様子を見に来てもいいよと言って頂いた時以来、初めて鍵を使って新居入り。 宿の経営は自分達が決めたこととはいえ、不安とはまた違う、これから何が起こるのか予期するべきことすらわ

          #7 図書館というところ(2)引っ越しからのパニック編

          #6 アラフィフがnoteの記事を書き始めてみて思ったこと

          今回は、アラフィフ50代の私がnoteを始めて5つ目の記事を書いたところまでの感想。 もうろくが始まって前回の続きを忘れたわけではなく、 5つ目って早いんですけど、極小達成感が嬉しいおばさんのnote感想にお付き合い頂けましたら幸いです。 1.新規登録完了まで ブログをするのは2回目で前回が大体10年前。そんな昔だった気がしないけど何度記憶を辿ってみてもどうやら10年が妥当。 一番最初の記事に書かせて頂いたきました「ふと」からブログを再出発してみたら、以前と違って今

          #6 アラフィフがnoteの記事を書き始めてみて思ったこと

          #5 図書館というところ(1)小学ニ年の衝撃編

          学生の頃まで、本は読まなくていいなら読みたくなかった。 図書館に行っても何を借りていいのか分からなかったし、友達が読んで良かったと言ったものを辛うじて眺めた記憶しかない。 夏休みに読書感想文の提出を求められた高校時代、担任の先生が毎年替わるのをいいことに1年生の時に読んだ本の感想を3年間書いていた。 今とは違う感性で子供時代に本を読んでおけば良かったと悔やむより、来世に望みを託す方が早いアラフィフ。 1.小学二年の衝撃 大人になりやっと教科書というものから解放される

          #5 図書館というところ(1)小学ニ年の衝撃編

          #4 庭のシマリスとの四季

          写真のシマリス、名前はチェリー 去年の春に生まれた女の子 ひまわりの種をいっぱいに詰め込んだほっぺたにまん丸の黒い瞳。 この愛くるしいといしか言いようがないリス達が、3月の雪解け頃から晩秋まで庭を走り回る。 1.野生動物がいる生活 娘が小さい時、夫の祖母から鳥の餌箱をもらった。 それ以来窓辺に来る鳥達を眺めることが多くなり、見たことがない鳥が来る度に感動したり、場所の取り合いをしてる姿や、お母さん鳥に口渡しでエサをもらってる雛を見たりするのが楽しみになった。 一応

          #4 庭のシマリスとの四季

          #3 日本からの旅人

          8月の中旬、大学生正確には院生のN君が夏休みを過ごしに日本からやって来た。 実際に彼が来るまでどんな滞在になるのか想像もできなかったが、今回はN君がいた6週間の日々と彼の旅を振り返ってみる。 1.出会いからのカナダ行き たまたま彼が到着する前日から、カナダの友達家族が泊まっていた。 娘が冬にスポーツイベント行った際お世話になったご家族で、高校生の娘さんと息子さんがいる。 宿の朝食時間が終わると、一番年上でお料理上手なN君の指揮の元、大量のパンケーキを焼くところから始

          #3 日本からの旅人

          #2 さっぱり上達しない英語

          1.通じてない英会話  30代半ばでアメリカに来たとき 英会話がどれくらいできたかというと、コーヒーショップでカプチーノを注文してカップオブティーが出てくるレベル。(どんな...) 聞いてくれようとする忍耐力のある人か、大体何を言っているか想像できる身近な人には通じる程度。 言いたいことを英語で考えて喋っていると、何が言いたいのか自分でも分からなくなっていた。 2.ありえない読み聞かせ 娘がこちらの幼稚園に行くようになった頃から、英語の本を読んで欲しいということが

          #2 さっぱり上達しない英語

          #1 noteをやってみようと思い立つ

           はじめまして アメリカで小さな家族が   小さな宿をしながらの暮らし     こやどブログです  お付き合い頂けましたら幸いです。 1.そういえば昔ブログやってたっけ 今年の春だったか、使用させて頂いていたブログサービス終了のメールを受け取ったけど、何もしなかったので当然全て消え失せた。 何年か続けていたものの、出産で更新頻度が落ちて以来先細りの一途を辿り、その後10年以上放ったらかしてからの消滅。 ブログの中には当時の懐かしい日常や写真が詰まっていたが、またい

          #1 noteをやってみようと思い立つ