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🌈🇯🇵🇬🇧🇱🇻日本の国歌・君が代とレッド・ツェッペリン・天国への階段】への断章

クラッシック指揮者の帝王カラヤンはクラッシック以外の曲でたった2曲だけ褒め称えたという。一つは、レッド・ツェッペリンの天国への階段であり、もうひとつは、日本の国歌・君が代であった。天国への階段については、『私がオーケストラで演奏するとしても、これ以上のアレンジはない名曲だ』と称え、日本の国歌・君が代に対しては、『世界の国歌の中で、もっとも荘厳な曲』と賛辞をおくったという逸話がある。日本を代表するロック評論家である渋谷陽一は著書『音楽が終わった後に』で『ステアウェイ・トゥ・ヘヴンは、そうしたロックの限界から一歩踏み出そうとした決意表明のような歌である』と語った。
大まかな内容としては、『物質的・金銭的な思想』と『観念的・精神的な思想』の対比や、ロックンロールにまつわる事柄(成功や観衆や高揚感)を詩的に表現したもの、と捉えられるが 。

この曲の作者でレッド・ツェッペリンのギタリスト・ジミー・ペイジにインタビューしたBBCの解説者は
『天国への階段は、人生における真の幸福は物質的な所有物を蓄積することから得られるものではないという厳然たる事実を説いている。この曲は大金を稼いだ女性が、自分の人生はすべての富を持っていても無意味であり、天国に持っていくことはできないことに最終的に気付くという物語。』と説明しているという。


この天国への階段の最後の3行には惹かれる何かがある。

When all are one,  one is all
To be a rock and not to roll
And She's buying a Stairway to Heaven

すべてがひとつであり、ひとつがすべてであるとき
転がらずに岩になること
そして彼女は天国への階段を買っている。

1行目の【すべてがひとつであり、ひとつがすべてであるとき】は我々日本人にとっては何か仏教の華厳思想を思わせるイメージがあるし、
特に、2行目の【転がらずに岩になること】は、意味深だ。
君が代の(転がらずに)『苔のむす石になること』に近い意味になっている。ロックの歌詞では、ローリングストーン誌名の由来であるディランの『ライク・ア・ローリングストーン』に始まりマディ・ウォーターズの『ローリングストーン』やローリングストーンズなど、転がり続ける人生を称揚することがあたりまえになっている、が、この【天国への階段】は一つの例外的な有名なロックのリリックになっている。
クラッシックの名指揮者カラヤン氏は、クラッシック以外で褒めたたえた2曲のあいだの歌詞には 、取り立てて何の関係性も見出してはいなかったと思われるが、そこには何か素晴らしい音楽がジャンルを超えて宇宙的に共振し合いピースフルマインドを我々に運んでくれているようだ。


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