【小説】ギャンブル中毒者のサバイバル生活(1265文字)
「うひょー! たまんねぇー!」
宵越しの銭は持たないということで、働いた給料は全てギャンブルにつぎ込むギャンブル中毒者がいた。
生活費も何もかも全てギャンブルに費やしていた。当然だが家賃は払えなくなってしまうので家もいつしかなくなってしまった。
ちなみに男は決してギャンブルが強いというわけではない。ただのギャンブル狂いなだけなのだ。
そしてある時、男はすべてをなくしてしまった。
「クソ! 気が付いたら俺、お金も家も何もかもねーじゃねーか! 携帯もねぇ! テレビもねぇ! これからどうやって生きていけば良いんだよ!」
ギャンブルに狂いの男の頭の中は常にギャンブルのことだけでいっぱいだった。そして男はあることに気が付く。
「あれ? そういえば俺、服着てなくね?」
そうなのだ、男は服すらも全て売ってしまったのだ。まさに全て身ぐるみを剥がされたような状態だ。
もちろん服を着ていなければ捕まってしまうので、もう街中に出ることができない。
「俺はこれから一体どうやって 生きていこうか…」
家の住所もなければ電話番号ももうないので働くことはきついだろう。そして服もないので、このまま街中をうろうろしたら警察に捕まってしまう。
ということで男はサバイバル生活をすることとなった。サバイバル生活は森の中ですることになった。
「よし、新しい生活を始めるか」
まず、ワラみたいなものでズボンのようなものを作った。
「とりあえずこれでズボンが出来たぞ。サバイバル生活感が出てきた」
そして男はとりあえず食べ物を食べなければならないということで魚を取ったりキノコを集めたりした。
「ふぅ。とりあえず、今日はこれで切り上げるか」
男は山菜とか魚を捕ったら焚き火を始めた。
「とりあえず、まずはキノコを焼いて食べたようかな」
男は種類もよく分からないキノコを焼いて食べた。
「なかなかうまいじゃないか! これだったらずっとサバイバル生活も続けられるかもしんないぞ!」
そんなことを言っていた次の瞬間だった。
「うわーん、めちゃくちゃお腹が痛いよぉーん!」
なんと男は毒キノコを食べていたのだった。
「やばいやばい、これマジで死ぬ!」
もちろん1人でサバイバルをしているので当然誰も助けてくれる人などいない。
「このまま人生を終えていくなんて嫌だよ!」
男は泣きながら苦しんで地面でのたうち回っていた。
「くそ何もかも全てギャンブルのせいだ! 次生まれ変わったら俺は絶対ギャンブルなんてやんねー! ぐはっ…」
男はそのまま血を吐いて死んでしまったのだった。
.........
「んっ…なんだ!?」
男は目を覚ました。なんとギャンブルをする前の生活に戻っていたのだった。手元にもお金があった。
「一体これはどういうことなんだ!? 俺は確か毒キノコを食べて死んだはずじゃ…」
男はゆっくりと考える。だがすぐに考えるのをやめた。
「まあなんでもいいや! とりあえず、ギャンブルして来よーっと!」
男はまたギャンブルをしに行くのだった。そしてまたサバイバルをする羽目になるとも知らずに…。
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