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テラスハウスにみる現代のエリート像

こんにちは、すりみです。
今回は、テラスハウスの分析をしたいと思います。

テラスハウスといえば、木村花さんの死を受けてかなり注目を集めましたが、ここでは誹謗中傷に言及することはしません。
人気番組テラスハウスに垣間見える現代のエリート像の分析をしたいと思います。

まず、テラスハウスとは、
6人の男女の共同生活を覗き見できるリアリティショーです。

この6人は、オーディションによって厳選された有名人の卵とも言える人々であり、私は今回この出演者たちを次のエリートとして位置付けました。

ずばり私がテラスハウスから読み解いた現代のエリート像とは、
独自の切り口を持って何かに打ち込み極めている存在です。

この結論に至る背景には、
私が日々感じていた疑問から生じた仮説があります。

現在、大学では文化エリートについて勉強をしており、輸入された理論に触れるなかで、それが現代社会を説明できているようなできていないような、日本には当てはまらないような気がしていました。
(別の記事で勉強内容については少し紹介しようと考えています。)

最近のエリートの動向として説明されているのは、Omnivore(雑食)化です。
簡単にいうと、エリートは商品・サービス単体の質を追求するのことによってではなく、消費の組み合わせ/消費の仕方によって、自身を他者から卓越化しているということです。

(現代においてこのことを批判している方もたくさんいらっしゃるので、今回の記事もその一種であると捉えてください)

この説明への批判として私が展開する仮説は、
「現代社会、特に日本におけるエリートは、自分の経験を元にした独自の切り口をもとに何かを極めることができる人物であり、OmnivoreというよりはむしろUnivore的なのではないか」
というものです。

ここでは一つテラスハウスのシーンを抜粋します。
(他もいろいろ分析したいのですが、追いついていません、すみません。)

取り上げるのは、「翔平に対する批判」のシーン(Tokyo2019-2020, episode2)です。
「一つに決めなくてもいい、なんでもやりたいしなんでもやる」という翔平の一言に批判が殺到するシーンです。

最初は、春香だけが翔平のフラフラした態度を戒めているように見えますが、香織も翔平を擁護し切れず、肩書きに中身が伴っていないのはまずいよねと言葉を濁しています。さらには、批判されている翔平さえも何かを極めることへの憧れを漏らしています。

このシーンからこの記事を書こうという考えに至った訳ですが、
もちろんこのシーンに限らず、テラスハウス全体から読み取れるものを踏まえて分析しました。

そもそも、出演者の多くは、独自の趣味や職業を持ち、まだ発展途上ではあるものの、独自のやり方でそれを極めることを目標に掲げ努力しているように描かれています。

また、こういった一見なんの苦労もなく成功して見える美しい人々の内面の葛藤や泥臭い努力を通じて成長を遂げる姿を映し出したことが、番組の人気につながったことはいうまでもないでしょう。

ここから、現代エリートはUnivore的な存在であるのではないかと考えた訳ですが、;:単なるUnivoreではないと考えています。

まず、試行錯誤しながら何かを極めること、Univore的であることが求められているといえる一方で、その極め方はかなり個人の経験の織りなす独自の手段によっており、Omnivore的であると考えることができます。

また、極める対象が多様化し、そもそも20世紀に主張されていたOmnivoreの生態系を丸ごと一つの領域とするような専門家が登場し(領域が細分化され)、どんなに雑食をしたつもりでも何かの領域に組み込まれてしまい、結果的にUnivoreになっているだけなのではないかという風にも考えることができます。
(なんとも言えない図を書いてしまいました。↓)

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いろいろ書きましたが、私はテラスハウスから現代のエリートとは、
「独自の切り口をもとに、とりあえず一つのことを極められている存在」であると結論づけました。

テラスハウスに限らず、社会の様々な場面で、UnivoreともOmnivoreとも分類できない存在がエリートとしてみなされるようになってきていると感じています。

背景にある社会の変化は、まだまだ考えきれていません。
かなり思いつきで書いたので、分析と言えるのかどうかもわからないですが、これからアップデートしていきたいと考えています。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
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