水槽学

つよつよになりたい限界カメラマンの奮闘記。コスプレ、ポトレともに人物撮影中心にやってま…

水槽学

つよつよになりたい限界カメラマンの奮闘記。コスプレ、ポトレともに人物撮影中心にやってます。ストロボライティング中心に、むりやりやってきた撮影手法の備忘録です。

最近の記事

30.「諦め」の見極め(難題との向き合い方 撮影時間と体力管理の話)

人物撮影をしていると、難題にぶつかることが多々ある。 特にコスプレ撮影においては、非現実的な場面を表現・再現するために、スモークや水など、特殊な手法を用いて撮影することも多く、動作を表現するためのポーズも難易度が高くなることが多い。 【ヘッダー写真 モルガン:りあさん】 (F4 1/200s ISO200) Canon EOS5D MarkⅢ+EF85mmF1.8 被写体さんのリクエストや、自身の撮りたいパターンから、そういった難題にぶつかったとき、どう判断するか。

    • 29.「水撮影」をやってみよう!(水の投げ方と撮り方のコツ)

      コスプレ撮影では、スモーク、プロジェクターなど「特殊撮影」と呼ばれる手法がいくつか存在する。 特殊撮影の一つとして、経験値が別れやすいものの一つが、「水撮影」だろう。 【ヘッダー写真 謎のアルターエゴ・Λ:花核さん】(F2.8 1/100s ISO1000) Canon EOS5D MarkⅢ+EF85mmF1.8 水撮影は、ある程度のコツさえ掴めば、シンプルな手法でも、撮れ高は確保できる。 しかし、やったことがない、苦手意識がある、自信がないという方も多い。 そこで

      • 28.写真の中の「明るさ」と「暗さ」を考える(光の足し引きの話)

        人物を主役に撮影するときには、「被写体の明るさ」を調節すると同時に、「背景の明るさ」も調節する必要がある。 人物をきれいに写しつつ、背景を明るくするか、暗くするかによって、写真の印象、表現は大きく変わってくる。 今回、ヘッダーに設定した二枚の写真は、どちらも同じスタジオの、同じ背景を使用している。(ものや布の配置は変えているが) 二枚を見比べてみよう。 二枚の写真を見比べると、背景の明るさが大きく異なって見えるのに比べて、人物の明るさには、極端に大きな差がない。 こ

        • 27.構図整理術③・人物写真の「ヨコ構図」(写真の中の空間をどうカバーするか)

          人物をメインとする撮影で、「ヨコ構図」の写真を撮る際には、よほどのパーツ撮りでなければ、人物以外の「余白」ができる。 人物撮影でのヨコ構図を使いこなすには、タテ構図以上に、「情報量をどう調節して、写真の中のバランスを取れるかどうか」が問われる。 【ヘッダー写真 ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ:花核さん】 (F1.4 1/200s ISO3200) Canon EOS5D MarkⅢ+EF50mmF1.4 人物撮影では、「タテ構図」が基本の形とされる。 立って

        30.「諦め」の見極め(難題との向き合い方 撮影時間と体力管理の話)

        • 29.「水撮影」をやってみよう!(水の投げ方と撮り方のコツ)

        • 28.写真の中の「明るさ」と「暗さ」を考える(光の足し引きの話)

        • 27.構図整理術③・人物写真の「ヨコ構図」(写真の中の空間をどうカバーするか)

          26.光の強さは何で決まる?(被写体に対するライトの「当て方」の話)

          ライトの出力を上げれば、もちろん「ライトから発せられる光」は強くなる。 だが、「被写体に当たる光の強さ」に関して言えば、「ライトの出力を変える」以外の方法でも、ライトの向け方や位置などによっても光の強さが変化するといえる。 どのような要因で被写体に当たる光の強さが変わるのだろうか。 【ヘッダー写真 ディオスクロイ:袴さん&どぺろさん】 (F4 1/200s ISO2500) Canon EOS5D MarkⅢ+EF50mmF1.4 note第一弾「突然だけど、まぐろの

          26.光の強さは何で決まる?(被写体に対するライトの「当て方」の話)

          25.「ホワイトバランス」ってなに?(白を白く写したり、雰囲気や色味を調節する)

          カメラや、多くの画像編集ソフトには、写真の中の色を調節するための「ホワイトバランス(WB)」という機能が搭載されている。 ホワイトバランスは、様々な環境の中で、「被写体の色を正確に写す」ための機能だ。 また、自身でカメラや編集ソフトのホワイトバランスを設定・調整することで、写真の中の雰囲気を調整できる。 また、人物撮影であれば、色の使い方で、肌の色をよりよく見せることもできる。 今回は、「ホワイトバランス」とは何か、どのように調整するのがよいかを記していく。 1.ホ

          25.「ホワイトバランス」ってなに?(白を白く写したり、雰囲気や色味を調節する)

          24.好きなレンズと焦点距離を語ってみる②「EF100mm F2.8L macro IS USM」

          今回は僕がほとんどの撮影で必ず使う中望遠単焦点レンズ「EF100mmF2.8L macro IS USM」を紹介する。 室内でも、屋外でも役立つレンズ。 花や食べ物などはもちろん、人物撮影においても大活躍だ。 【ヘッダー写真・Model:Lunaさん】 (F5.6 1/200s ISO2500) Canon EOS5D MarkⅢ+EF100mmF2.8Lマクロ ガッツリ寄った画角で撮りたいときだけでなく、距離さえ確保できれば、全身写真などもバランスよく、歪みが少ない状

          24.好きなレンズと焦点距離を語ってみる②「EF100mm F2.8L macro IS USM」

          23.構図整理術②・写真は水平? ナナメ? どのラインに合わせるべきか(写真の中の「重力」を考える)

          人物を撮影するうえで、写真を「水平」に撮るべきか、「ナナメ」に撮るべきかというのは定期的に論じられる内容だが、どのように使い分けるべきだろうか? 【ヘッダー写真 エルキドゥ:山吹さん】 F2.8 1/200s ISO500 Canon EOS5D MarkⅢ+EF200mmF2.8L それぞれの意味を理解せず、「水平」だけにこだわっても、「ナナメ」だけにこだわっても、人物の魅力を引き出しきることはできない。 構図を取る際の適切な使い分けができれば、被写体の魅力を引き出す

          23.構図整理術②・写真は水平? ナナメ? どのラインに合わせるべきか(写真の中の「重力」を考える)

          22.動きの表現・「ひらみ」を考える①(動きの原因をイメージして、流れを作る)

          動かない「静止画」で前後の動きを感じさせる……つまり「躍動感」を出すためには、ポーズだけでなく、「ひらみ」の表現が重要な役割を果たす。 【ヘッダー写真 ジャンヌ・ダルク:ライラックさん】 F4 1/200s ISO2500 Canon EOS5D MarkⅢ+EF50mmF1.4 以前、写真の中の「見てほしいところ」の際立たせ方③(「動き」で視線を誘導する)という記事で、「写真の中の流れ」を中心として「ひらみ」による表現を扱った。 また、「ポーズ作り」は誰の仕事? (レ

          22.動きの表現・「ひらみ」を考える①(動きの原因をイメージして、流れを作る)

          21.コスプレ撮影カメラマンが最初に伸ばすスキルは何か(コスプレイヤーさんとの関係作りを考える)

          コスプレ撮影初心者がどんな撮影技術から身に着けていくべきか、それに明確な答えはない。 なぜなら、コスプレ撮影での表現は作品、キャラクターなどによってあまりにも多様だからだ。 そこで、僕は、「一緒に挑戦してくれるコスプレイヤーさんとの関係性をいかに築けるか」が一番必要と考えている。 【ヘッダー写真・雷電将軍:ゆきさん】 F2.8 1/60s ISO800 Canon EOS5D MarkⅢ+EF50mmF1.4 何の能力を伸ばしていくにしても、挑戦して、時に失敗しながら

          21.コスプレ撮影カメラマンが最初に伸ばすスキルは何か(コスプレイヤーさんとの関係作りを考える)

          20.被写体を「照らす」ではなく「輝かせる」ライティングの考え方(「演出のための光」を考える)

          僕がライティングを組み立てるとき、手前から被写体を「照らす」ライトではなく、後方から被写体を「輝かせる」ライトに重きを置くように意識していると気づいた。 【ヘッダー写真・江雪左文字:toiさん】 F2.8 1/200s ISO2500 Canon EOS5D MarkⅢ+EF200mmF2.8L というのも、ここ数ヶ月、「基礎的なスタジオライティング」を意識しながら撮影を繰り返すうち、自分のライティングに対しての考え方の根底に、改めて気づくことができた。 それは、「被写

          20.被写体を「照らす」ではなく「輝かせる」ライティングの考え方(「演出のための光」を考える)

          19.「ポーズ作り」は誰の仕事? (レンズの焦点距離に合わせて「ポーズ」の迫力を考える)

          今回は、「ポーズ作り」は誰の仕事か、カメラマンが撮影現場で意識すべきことを中心に、人物撮影における、「迫力あるポーズ」の作り方を考えていく。 【ヘッダー写真・Model:ゆきさん】 (F5.6 1/200s ISO1000) Canon EOS5D MarkⅢ+EF24mmF1.4L ポートレート、コスプレ問わず、人物撮影において、さまざまな表現をするうえで避けて通れないのが「ポーズ」の問題。 よりよい作品づくりのためには、自然であれ、不自然であれ、ポーズを使った表現を

          19.「ポーズ作り」は誰の仕事? (レンズの焦点距離に合わせて「ポーズ」の迫力を考える)

          18.滋賀・長浜の「スタジオ縁」さんがロケもスタジオも撮れて最高だった件

          その日、スモーク撮影をするためにスタジオを訪れた僕たちは、気がつけば満開の桜の中でロケーション撮影をしていた。 スタジオ内だけでなく、なんと滋賀県長浜近隣の「ロケーション撮影拠点」としても役立てられる驚きのパワーアップを遂げた「スタジオ縁」さん。 【ヘッダー写真・和泉守兼定&骨喰藤四郎:なかりんさん&袴さん】 撮影協力:スタジオ縁さん ロケーション:豊公園 (F5.6 1/200s ISO200) Canon EOS5D MarkⅢ+EF100mmF2.8Lマクロ 今回

          18.滋賀・長浜の「スタジオ縁」さんがロケもスタジオも撮れて最高だった件

          17.好きなレンズと焦点距離を語ってみる①「EF200mm F2.8L USM」

          今回は趣向を変えて、普段使うレンズの好きなところを語ってみる企画。 第一弾は「EF200mm F2.8L USM」。 一言で評するなら、「主役を引き立てやすいレンズ」だ。 【ヘッダー写真・和泉守兼定&骨喰藤四郎: なかりんさん&袴さん】 撮影協力:スタジオ縁さん (F8 1/200s ISO800) Canon EOS5D MarkⅢ+EF200mmF2.8L 僕はCanonのフルサイズ一眼レフカメラ(EOS5D MarkⅢ)と、純正の単焦点EFレンズだけを使用している

          17.好きなレンズと焦点距離を語ってみる①「EF200mm F2.8L USM」

          16.構図整理術・写真の中に「流れ」を作る(「ライン」を意識した構図づくり)

          写真の中に「ライン」や「枠」を作ることで、写真の中である程度、視線の流れを誘導することができる。 【ヘッダー写真 謎のアルターエゴ・Λ:袴さん】 (F4 1/200s ISO500) Canon EOS5D MarkⅢ+EF50mmF1.4 今回は、構図づくりの際に、写真の中の「流れ」をどのように意識すればよいのかというお話。 たとえば、ヘッダー写真。 このように、人の視線の特徴を知れば、写真の中に流れを作ることができる。 視線がどう動くかを多少コントロールできるのだ

          16.構図整理術・写真の中に「流れ」を作る(「ライン」を意識した構図づくり)

          15.写真の中の「見てほしいところ」の際立たせ方③(「動き」で視線を誘導する)

          今回の記事では、写真の中の「動き」を活かして、写真の中の「見てほしいところ」を際立たせる方法を記していく。 【ヘッダー写真 巴御前:袴さん】 (F2.8 1/2000s ISO200) Canon EOS5D MarkⅢ+EF200mmF2.8L 「見てほしいところ」の際立たせ方シリーズ第三弾。第一回ではピントを用いる方法、第二回では明暗差を用いる方法を紹介した。 第一回(ピント) 『写真の中の「見てほしいところ」の際立たせ方①(人は「ピントの合っている場所」を見る)』

          15.写真の中の「見てほしいところ」の際立たせ方③(「動き」で視線を誘導する)