結局は、愛。
影ができるのは、照らす光があるから。
ただただ底抜けに陽気な空間も
悪くはないけれど、
足元を見て
自分の影ができることを確かめながら
歩き続けることは、
大切な行為のように思う。
♧
藤井風のニューアルバムを聴いた。
花の舞う美しいガーデンで
穏やかに安らかに生きていけたらいいのに。
けれども人生には
辛いことや悲しいこと、
迷いや悩みもつきまとう。
それらを抱いて
目指す場所へと一歩ずつ進むのに必要なものは、
結局のところ、愛しかないのだと知る。
だが。
愛という言葉は、難しい。
愛から受け取る微妙なニュアンスは、
人によってあまりにも違うものだから。
このアルバムで語られる愛も、
曲によって違う色や形を成している。
それでも全てを聴き終わった時に、
ひとつの愛がまっすぐに貫いているのだと
気づくのだ。
それは、暗い窓を開けた瞬間、
部屋の中に差し込んでくる
ひとすじの光のようなもの。
彼の音楽を聴いた私たちは、
彼の想いにどう応えるのが正解なのだろう。
正解などなくていい、と
彼なら言いそうではあるけれど。
愛の正体を知るために生きてゆこうと思える
愛おしい音楽の数々が、
ここには詰まっているのだ。
文章を書いて生きていきたい。 ✳︎ 紙媒体の本を創りたい。という目標があります。