晩酌の用意をする。
今日は何の缶詰にしようかな。

牡蠣にするか、
オイルサーディンにするか。

魚焼きグリルで温めて、
チーズか唐辛子をトッピングするだけで
立派な料理になる。

冷蔵庫に冷やしたビール。
そのまま呑むか。
グラスで呑むか。

夏に買った
錫のタンブラーに注ぐと
ちょっと贅沢な気分になれる。

あるこれ考えながら
キッチンで、悩む至福の時。

1人前のビールとツマミ。
貴重な時間を過ごすために
最善の努力を怠らない。

クスクスと笑いながら
準備していると、

「ママ、呑まない？」
振り返ると、缶ビールを持った娘。

娘からのお誘い。
これは、何か相談事だな。

「一緒に飲もう」
そう返すと、娘が笑顔になった。

今日は、娘の為の晩酌に変更する。

一人分のツマミに、娘の好きな
生ハムとチーズも持って行こう。

私まで笑顔になっている。

母子で語る晩酌タイム。


ビールのアルコールと
照れくささで、頬を染める娘から
「新しい彼氏が出来た」と
報告されるのは、あと数分後。

※

#いい時間とお酒