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ド貧乏グルメ・オリンピック。優勝の国は?

ヨーロッパの典型的貧乏人は、パンを買って食べ、ニシンの油漬けをつまむ。料理を作るならば、タマネギ、ニンニクを炒めて、トマトを潰し、ニシンの油漬けを投入、スイートコーン、グリーンピースなどを入れて仕上げる。なお、ヨーロッパはアル中に優しく、水より安いワインが豊富ゆえ、調理にワインも使えます。また料理に挽肉を使えるようになるとド貧乏脱出の階段をひとつのぼる。(日本の食材環境ならば、サバ缶やツナ缶を使って仕上げればかんたんです。


貧乏なフランス人にとってのカスレCassouletは、インゲン豆、ベーコン、怪しげ肉のトマト煮です。カスレに飽きたら、チキンショスエ Chicken chaussuer (ブラジル産最低価格鶏肉とマッシュルームのトマト煮)だ。貧乏人のソースにはトマトが欠かせません。



アメリカ、ノースダコタはヒトよりも水牛、羊、野鳥が多いゆたかな自然に恵まれた土地ですが、同時に都市部は石油産業で栄えています。しかし2023年11月以降原油価格暴落によって腹をすかせた失業者やホームレスが続出。そこで世界最大のスーパーマーケットチェーン Walmart が、暖かい料理の提供をはじめています。



では、貧乏な中国人はなにを召しあがっているでしょう? お粥にちょっぴり腐乳を落とし、油条と一緒に食べ、豆乳を飲み、味の素味の中華スープに小口切りしたネギを入れ、(かき卵にすることができればセレブ感たっぷり♡)、水溶き片栗粉でとろみをつけて飲む。(なお、中華粥はオートミルを使って作れば簡単です。


さて、ではインドの貧乏人がなにを召しあがっているかと言えば、ヒンドゥー寺院でただ飯を喰い、街を歩いて結婚式を探し、ちゃっかり参列し、ごちそうをたらふく食べる。(ヒンドゥー教徒の結婚式はごちそう食べて歌って踊って千客万来です。)どうです、貧乏人グルメ・オリンピック、金メダルを勝ち得るのはまちがいなくインドです☆ あれでもしも安ワインが豊富ならば言うことないのだけれど、しかし残念ながらインドの保守派は飲酒への嫌悪感が強く、(生活必需品のほとんどが政府補助によって格安に提供されているにもかかわらず、しかし)酒類の価格だけは世界中で屈指に高い。(いいえ、もちろん反論もあるでしょう。貧乏人グルメ・ライフはけっこうながら、しかしインドの非差別民=最低カースト問題を知らないのか、とかね。それはたしかに由々しきことではあるけれど、でも、どこの国にだって光と影があるもの。)


東京でも、上野公園や新宿中央公園でホームレスへの食料提供がなされ、腹をすかせ浮かない顔をした人たちが黙って長い行列を作っています。もちろん食料提供者たちの善い心を立派におもいます。助けられている人たちもたくさんおられます。ただし、他方インドの貧乏人たちは、神々(寺院)にすがり、はたまためちゃめちゃハッピーな結婚式に紛れ込んで、ごちそうを腹いっぱい食べることができる。ぼくはますますそんなインドを好きになる。


あなたのお勧めの貧乏メシはなんですか?



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