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映画『PERFECT DAYS』はズボラなぼくに、便所掃除をする気を起こさせてくれた感謝すべき映画ではあるけれど。だが、しかし・・・。
グローバル資本主義から降りた、しょぼくれて地味な人生にこそ幸福が宿りうる。そんな世界観について(多少の共感を持ちつつも、相応の疑いをも込めて)の考察です。 あのヴィム・ヴェンダース監督、映画『PERFECT DAYS』は、役所広司(68歳)演じるところの、夜に輝くスカイツリーのそばにある、墨田区押上の木造モルタル棟割りアパートに住む、心優しく知的で寡黙な公共トイレ清掃員の、極端なまでにミニマリスティックで形式化された、貧乏ながらも毅然と美的な、まるで禅僧のような生活を描く。