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【短編小説】ハピネスセンター行きのバス(さよならビリー編)

 ハピネスセンター行きのバスが出るまでの間に駅前の個室サウナで朝と涙──または一時的に叶えられた仮初の祈り──を大量の泡やローションで排水溝に流し込んだ後で、駅前にある中華系遊牧民のレストランに入った。
「この店の味には秘密があるんだぜ」
 勝手にテーブルの反対側に座った全身タトゥーだらけのモヒカン野郎は、自分をビリーだと紹介してから「ウィリアムって呼ぶなよ、俺はその呼び方が嫌いなんだ」と言って笑った。

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1,260字
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