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ゆとり世代アラフォーの無能化と昇進限界に対する処方箋

能力主義の階層組織の中において、人は自らの能力の極限まで出世する。しかし、能力を有する人材は、昇進することで能力を無能化していく。そして、いずれ組織全体が無能な人材集団と化してしまう

ピーターの法則をご存じだろうか。

ピーターの法則とはローレンス・J・ピーターと、レイモンド・ハルの共著である『ピーターの法則〈創造的〉無能のすすめ』の中で提唱されたもので、上述した通りの世にも奇妙な症状である。

ざっくりと要約すれば、

・人は自己能力の限界まで出世する

・無能な人はそのポジションに留まり、有能な人は限界まで出世するがそのポジションで無能化する


・組織は、まだ限界に達していない人たちによって進められ、機能していく

この病は、多くの人や組織が患う珍しくもなんともない成人病みたいなものだ。

周りを見渡し、自分を客観視してみて、あなたはどう感じるだろうか。

ゆとり世代もアラフォーに突入してくる時代となった。

企業内では出世競争が繰り広げられ、その中心はゆとり世代と氷河期世代後期に移りつつある。

それに伴い組織も人も、ピーターの法則に則って無能化している部分もあるのではないだろうか?

かく言う筆者も主観的な感覚としては、この病理をビンビンに感じている。

業界全体が伸びている時期に、人材の流動性が高く、優秀な人材獲得競争力が無いまだ出来て間もない組織に属していると、運とタイミングによって、気付くと組織の上層部に組み込まれているという状況は多々ある。

この法則を回避しながら駆動している組織は”凄い組織”で、元々能力限界値が高い個人や限界値を引き上げ続ける個人は俗にいう”凄い人”なのだろう。

では、”俗にいう凄い人ではない”30代後半~40代前半の凡人はこの世界でどのように生きていけばいいのか?また何か処方箋はあるのだろうか?


ここでは、自分なりの対応策をセルフ創薬していきたい。

処方箋1枚目:ほっておく

なんの解決策も示せていないが、馬鹿に出来ない処方箋かなと思う。もう無能化してもいいよね?そもそも出世とかしなくてよくね?と半ば開き直ってしまうのだ。

もともと資本主義生産システムの中での話が前提な訳で、組織人たるものその個人能力や生産性という有能さの及ぼす先は資本家の金儲けのお手伝いに過ぎない。

個人の能力開発をしようが、転職をしようが、その大前提は変わらないということに気付き、この病とうまく付き合う道を提案したい。

処方箋2枚目:起業・独立

処方箋1で説明した大前提の資本主義社会のヒエラルキーで自分自身がトップに成ってしまう事だ。事業規模は関係ない。

しかし、これはなかなかの劇薬で、効き目は絶大だが副作用も強い。

特に副作用の出やすい人の特徴としては、家族持ちの世帯主だ。その中でも、すでに高い所得を得てしまっている人は服用しづらい。

独身であれば、自分一人の生活くらいどうにでもなるので、その副作用が出づらい傾向にあるらしい。

もし背負うもの、守るものが比較的軽い独身者は積極的に服用を検討したいところ。


処方箋3枚目:Financial Independence

多くの人におすすめ出来る処方箋だ。

Financial Independenceと書くとF.I.R.Eを連想する人も多そうなので、一応断っておくが、この処方箋は金融資産運用によって早期リタイヤするそれとは違う。

組織や個人の無能化によって起こるダウンサイドリスクとは突き詰めれば、企業倒産、業績悪化、昇給無し、所得減、労働環境悪化という未来に対しての経済的・身体的・精神的な損失がその根本に存在している。

「(十分な老後資産が貯められなくなるから)無能化が問題だ」
「(生活していくことが困難になるから)無能化が問題だ」
「(労働環境が悪くなるから)無能化が問題だ」

なので、もし予期せぬ事態に遭遇しようとも、これらのダウンサイドリスクをヘッジできるだけの資産を早期に作ってしまえばいいのだ。

わかりやすく「老後2000万問題」の2,000万円を一つの基準としてもいい。要するにこの問題の多くはカネ(生活基盤)の問題なのである。

この部分さえ事前にヘッジしてしまえば、あとは共働きでもなんでもすれば、紛いなりにも、今現在どこかの組織でそれなりに働いている人であれば、生活できなくなることは考えづらいだろう。


診療明細

本日お渡しした処方箋は、お近くの薬局に持ち込み、お好みの処方箋をお出し頂いて構いませんし、処方を受けなくても構いません。

1つだけ気を付けていただきたいこととして、この病に思い悩み、人生という有限な時間を無駄になされないようにご注意ください。

それでは、お大事に。

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