デッサン#2 外干しのオダギリ
仕事が終わって疲れ果てた状態で駅から家までの道を歩いていると、かならず目に入る場所がある。
白っぽいざらざらした外壁の二階建て、横に長い小さめのアパートの一室のベランダ。
一階のはじっこのその部屋にはだいたいいつも洗濯物が大胆に外に干してある。
狭いけれど二車線はある道路に面しているアパートだ。その部屋のベランダから少し手を伸ばせば、外を走る車の窓から顔を出す犬の鼻にタッチできるだろう。私だったら絶対ここに住んでも洗濯物を外に干さない。なぜかって、干したそばから飛ばされるにき