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クリエイティブなチームは自分たちでゴールを創る| そんなチームが目標

コラム_はじめ

最初に決めたゴールと、実際に着地した地点が違っても「失敗」ではない

ということを書きます。

こう書くと、耳タコなほど言い続けている

「予算絶対達成」という言葉と矛盾するじゃないか

と思うかも知れませんね。

でも、そんなことはありません。

物理的な意味での「当初決めたゴールテープを切る」ということはやはり目指すべきです。


でも、ここで伝えたいことは

①決めた位置ぴったりに着地することにこだわるな

②ゴールまでのルートが当初の想定と違っていても良い

ということです。


もう少しだけ解像度を上げます。

①予定していた場所から少しずれた所に着地したとしても、それは失敗ではない。「こうすれば、これだけ着地点がズレる」というデータが取れたと捉えるべき
②他人が設定したゴールを目指すのではなく、みんなでゴールを創る、みんながクリエイティブになるべき

ということです。


■ピクサー流 創造するちから

ピクサーって映画を創っているあのピクサーです。

みんな大好きな「トイ・ストーリー」「ファインディング・ニモ」など、たくさんのヒット作品を作り続けているピクサーです。

そのピクサーの共同創設者が書いた本がこれです。

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https://amzn.to/2HciZ9U
ピクサー流 創造するちから
Ed Catmull (著), Amy Wallace (著), 石原 薫 (翻訳)


決して映画の作り方がメインの本ではありません。

映画の裏話が知れておもしろいですが、なによりも

ピクサー流アイデアの育て方
創造的組織づくりの秘密

なんかが書かれていて、めちゃくちゃ勉強になります。


「マネージメント」とか「マネージャーがやるべきこと」、「良い組織の作り方」などを勉強したいって人にはぜひ読んでもらいたいです。

マネジメントのHow to本を読むよりもよっぽど役立つと思います。


で、この本の中に書かれていたこの図が面白かったので共有します。


ピラミッド


筆者であるエドが、

"達成すべき目標がその期限と共に具体的に示された"

素晴らしい「二ヵ年計画」を持ってきた部下に対して、以下のように説明していました。

「あなたのレポートでは、スタジオは二年後にここにいることになっている」と言って、鉛筆の先でピラミッドのてっぺんを指した。「でもいったんそう言ってしまうと、それを達成することしか考えなくなるのが人間です。ほかの可能性を考えなくなる。(省略)だからこの計画を守ろうとして自分の考えを狭めることになる。」(省略)想定したピラミッドの頂点以外の場所にたどり着く可能性があり、またそうあるべきだと彼女に言った。将来の目標を達成するための「完璧」な経路を設定する(そしてそれに固執する)のではなく、途中で柔軟に調整、進みながら経路を決めていくことを受けれてほしかったのだ。


■日本の漫画の作り方

佐渡島庸平さんという漫画編集者の方を知っているでしょうか?

ご本人の自己紹介文をコピペします。

僕は2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部にて、『バガボンド』『ドラゴン桜』『働きマン』『宇宙兄弟』などのマンガや、伊坂幸太郎さんの『モダンタイムス』、平野啓一郎さんの『空白を満たしなさい』などの編集を担当した後、講談社を退社し、2012年にクリエイターのクリエーター・エージェンシー『コルク』を創業しました。

この佐渡島さんがお話されていた内容が面白かったので、そちらも共有します。


◆◆◆


漫画を読んでいると

「この伏線回収のストーリーは見事だなぁ!」

て展開に出会ったことはないでしょうか?

物語の終盤になって、

随分前に出てきたいくつかの小さなエピソードがつながっていく

っていう展開です。

そういう展開に出会うと

「漫画家さんってすごいなー。こんなに長期間ネタを振り続けて、一気に回収するなんて。どんな設計図が頭の中にあるんだろう?」

とか考えていました。

ところが、佐渡島さんのお話によると、途中で思いついた伏線回収っていうものも結構あるらしいです。

編集会議みたいな場で、過去の話を読み返しながら

「なんか今のストーリーの展開に使えるネタはないかなぁ?」

って話し合うんですって。そして

「あれ?この話をいまここに挟んだら、伏線回収っぽくなるよね?」

ってアイデアを見つけたりするそうです。


何が言いたいか?

完璧なストーリーが事前にある訳ではなく、みんなで創り上げていってる

ということ。

そして、これってさっきのピクサーの創設者が説明していたピラミッドの話に似ていませんか?


◆◆◆


ボクは「営業」って仕事は

クリエイティブな仕事

だし、

クリエイティビティが求められる

と思っています。


誰かに設定されたゴールに向かって、ただまっすぐ走り続けているだけって面白くないですよね。

だから、ボクのチームをみんなでクリエイティブなチームにしたい!と思って、こんな話を共有しました。

「目標とか計画が無い」というのは絶対にダメだけれど、最初に決めた目標とか計画にこだわりすぎてクリエイティブがなくなるような仕事はもっとダメだと思います。絶対に避けるべきです。

だって、モノが溢れかえっている今の時代、クリエイティブがない会社、クリエイティブがない商品に人は集まってこないですから。


今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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