何気なく過ごしている中で

それほど気にとめていなかったことが

ふとした瞬間に

急にはっきりと見えることがある

ただのメモだと思っていたものが

実は長く続けられた メッセージだった時

別れた後で どうにも理解できなかった

相手の気持ちに気付いた時

はっとする瞬間に

何かが見えた瞬間に

涙がこぼれそうになる

気づいていなかったけれど

ぼくの日常には昔もらったはずの

いつくもの謎が溶け込んでいて

それがぼくの今を

少しずつ幸せにしてくれていた

ありがとうという言葉を

もう会えることはないだろう

過去になった日々に

やさしく伝えておきたい

そして

出来ることならば

叶うものならば

幸せにつながる謎が散りばめられていた

その日々のひとつの謎に

ぼくの一部も溶けていたらなと願う

簡単に言葉にできないから

そっと気持ちを隠しておいた

温かい飲み物を飲むときに

角砂糖みたいにモロくとけて

甘く香ればいいと思う

見えなくなっても

そんな過去の一部になれたら