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姿勢は心を動かす【音楽】

とあるバンドのライブを母親と見に行った。
そのバンドは私がミュージシャン時代に学生(10代)の頃から切磋琢磨したバンドの内の一つだ。
彼らは幾度の解散危機を乗り越え、昨年漸くメジャーデビューしたのである。(発表されたとき号泣した女)
母は音楽に詳しいわけでも、そのバンドが特別に好きと言うわけでもなかったが、私が昔からの付き合いということで連れて行ったのだ。(ライブや舞台に昔からよく母親を連行する癖あり)

そのバンドは基本的にはJPOPな楽曲が多いのだが、ライブでは私好みなファンキー且つロックなサウンドを出してくれる。
そしてそのバンドの特徴と言ってもいい。ライブでは毎回アドリブソロが繰り広げられるのだ。
しかも最高なのがギターやキーボード等の上物楽器だけじゃなく、各パート全員アドリブをやってのけちゃう。
定められたものが好まれる傾向にある(多分ね)今の日本の音楽業界で、アドリブソロを続けることは批判的な声も多かったはず。
それでも彼らは自分達のスタイルを曲げずやってきたのだと思う。
だからと言って、毎回毎回完璧にできるわけではない。
なんせアドリブなのだ、途中でとちることなんてしょっちゅうだろう。

その日のアドリブソロも彼らにとっては完璧とは言い難いものだったはず。
それでも彼らの音楽に対する熱意に、観客や私も圧倒され楽しまされ手拍子止まらず笑顔も止まらず…☺そしてふと隣の母に目を向けると母も楽しそうに手拍子をしていた。

しかし、母の手拍子は少し可笑しかった。
手拍子と言うと普通は、一拍置いて、二拍目で手を打つのが基本的(皆が自然とやってるスタイル。うん・パン・うん・パン←これ、シマダさん or MIYAAAAAさん解説お願いします(笑))なのだが、
母はよほど楽しかったのだろう。
全ての拍で手を打っていたのだ。(パン・パン・パン・パン←手痛なるやつ)

私はそんな母を見て「これが音楽の力か~やつらすげえなあ」なんてことを思っていたのだが、驚いたのがその後だ。

アドリブソロの後にサビに戻って簡単なポーズを取る瞬間があるのだが、結構不意打ちでおとずれる為、いつもながらのファンでないとその瞬間に合わせてポーズを取ることができなかったりする。(私も実際過去に何回か聞いて漸くポーズを取ることができた)

が、母はそのポーズをばっちりのタイミングでやってのけたのである。
周りを見ることなく真っ直ぐ彼らを見つめて満面の笑みで。

「自分達のスタイルで楽しませる」と言う彼らの姿勢が、一人の人間の心を動かした瞬間を見たと思った。

そしてそれと同時にこのnoteで活動しているクリエイターさん達のことを思い浮かべた。
皆それぞれ自分達のスタイルを持って活動している。
どれが正解なんやろ何が面白いんやろって模索してる人も沢山いるだろう。(私もその内の一人です)
○日間禁酒を掲げたり、毎日何としてでも更新することを掲げたり、楽譜の読み書きを攻略することを掲げたり、映画のレビュー上手くなることを掲げたり…

例え完璧でなくてもその「姿勢」に私は日々勇気をもらっている。

姿勢は心を動かす。
結果を求められることが多い世の中やけど、「姿勢」ってやっぱ大切なんちゃうかと改めて思わされた瞬間でした。
クリエイターの皆さんいつも本当にありがとうございます。

(また長なってもうた)
本日も、ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。


ちなみに母はライブ後、全ての拍で手を打っていたことにも、決めポーズが完璧だったことにも全く気付いていませんでした。

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