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モネならばきっと。

モネの絵、といえば「睡蓮」が有名で。
そのパステル調のような、やさしい色彩が、どこか和の色合いに似た気がして。

桜色、だとか若草色だとか。

大阪中之島美術館へ、モネの絵を見に行ってきました。そう、100%、モネ。

印象派を代表する有名画家クロード・モネ。

ひとつの景色を、その角度や時間帯や天候によって移り変わる表情を追って描きつくす。刻一刻と移り変わる、光の魅せる景色に取り憑かれた、モネの連作が見られる贅沢。

晩年のモネはジヴェルニーの家の庭に、日本風の橋、ツツジやフジ、ハスやユリの池を作るほどで。描かれる藤の花や、水面にうつる柳など。さまざまな国の景色を描いてきても、なるほど、和を思わせる色合いはそんな晩年の景色から。

ある絵は、細々と忠実に描き。

ある絵は、筆の運びも大まかに、大胆に色を重ねるだけの描き方で。

同じ画家が描いたとは思えないほどに、そのタッチやモチベーションは幅広い。

けれどそれが、100%モネだから。

カメラを持っていなければ、そういった景色の美しい瞬間は目に焼き付けるほかなくて。
どうにもそれを描ききってしまいたくて、筆を足早に走らせたような、そんな新鮮な色を感じる。

揺らめいて

きらめく水面。

風にそよぐ木立。

雲や朝夕に染まる空。

モネはその瞬間、瞬間をカンバスに留める。



散歩をすること。

水辺を眺めること。

朝も夕も、晴れも雨も。

モネは教えてくれる。

「綺麗だよ、こんなにも」と。


美術館から出て、雨が降ってやんだ隙間。

橋を渡りながら、水面を眺めた。


モネだったらきっと…と、
絵の具と筆の太さを選びたくなった。


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