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ナイスな二言目を。

父が昔、僕に言っていたのは
「お前はいつも一言多い。二言多ければ、落語家になれるのにな」と。
僕の尊敬するさんまさんは、二言多いんです。一言多い人はたくさんいて、頭のきれる人かと思われがちだけれど、二言目が言える人は本当に頭のいい人なんだな、と。

SEASONING 角田陽一郎のバラエティウォッチング

いわく、たとえば「恋のから騒ぎ」という番組で、出演者の若い女のコの恋愛談義中、
「お前は男にだらしないな〜」
とシビアな一言を言ったあと、
「そんなにかわいいのに。」
と二言目を言えるのが、さんまさん。

余計な一言を言ってしまったあとの、ナイスな二言目で救われる、のだ。賢い一言でショックを和らげ、好転させ、救われる。

世の中、疫病が流行り、景気は低迷し、ミサイルが飛び、強盗がはびこり、人々は他人の一言一言に敏感になっている。何気ない一言に傷つき、何気ない一言を言わないように、見張られている。

「~てしまった」というニュアンスに含まれる感情や思考とはいかに、と国会で答弁される光景を見ると、つくづく国語の大切さを思わざるを得ない。

なんとなく感じていた、言葉のやりとりの難しさや、窮屈さに、明るい風穴があるように見えた。
「余計な一言のあとのナイスな二言目」

指導者や、何かを教える立場にある人は、時に言いたくないけれど、言わなければいけない「指導」やアドバイスに、言葉を選ぶ。
相手が萎縮してしまったり、嫌な気持ちだけが残って本来伝えるべき「方法」や「内容」が伝わらない、という事態にならないように、なるべく柔らかな言葉を選ぶ。
これがなかなか難しい。

ともすると、結局なにが言いたいの?と、相手を逆に苛立たせてしまうケースもある。

そんなとき、
シンプルにハッキリ伝えたあと、その言葉の角を和らげる、二言目があると心強い。
二言目は、声色もかえて、優しく添える。



「春休みやからって、いつまで寝てんの!
だらだら寝て学校始まったら起きれんで?」

と思わず、ズバンと言ってしまった。

ナイスな二言目。

いまこそ

ナイスな二言目。


「春眠暁を覚えず、てね」






「…はぁ?」



※国語って大切。
※ナイスな二言目は難しい。


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