ウィーンと草刈り機の音が、まだ暑い日差しの中で響く。天気のいい休日の朝に。
背の高い茂った夏草がもっさりと。

いやはや。

「草刈り女子講座」を受講してきましてね。
女性限定の「電動草刈り機講座」なるもの。

従来の草刈り機は、エンジン式で、ヒモをブーンブーンとひいてエンジンをかける大掛かりなものでしたが、充電バッテリー式の電動草刈機というものなら女性でも扱いやすいとのことで、その使い方レクチャーや体験を通して、女性の力でもウィーンと草をかれますよと。

集まったのは30代～70代の女性が30名ほど。想定以上の応募に手応えがあったそう。

私の住むところは田舎なのでね。
草は容赦なくわっさわっさ生えてくるので。
男手どころか、女手も！というわけです。

楽しそう！とさっそく応募しまして。
立派な草刈り女子になって帰ってきました。

認定証をいただき、お揃いのTシャツが配られ、地域の草刈りなどには積極的なご参加をお願いしますね、と「草刈り隊」になったわけです。

そらもう、
きっと大活躍しますよ。

ウィーン。

背の高い草たちが、面白いように刈れて。
目の前の道を切り開いていくように、少しずつ進む。 

長い柄の先には回転する歯。

強くなった気分だ。気分は小さな開拓者だ。
腰の高さまであるような草を切り倒してく。

ウィーン。

「柊ちゃん、頑張れー」
って、おおよそ草刈りに相応しくないふわっとした半袖ブラウスの小柄女子が手を振る。

はぅ、かわいい。。。

『長袖長ズボン汚れてもいい服装』という指定を、完全にスルーした鎖骨がチラリと見える黒のブラウス。ふんわりした半袖で。
５ゴックンくらいで空っぽになりそうなちいちゃなちいちゃな水筒。花の蜜でも入っていそうだ。うちわをパタパタと扇ぎながら、ニコニコと手を振る切りっぱなしボブの女子。

かわいい。。。

俄然、張り切る。

ジャンジャン刈っていく。

指導係のThe草刈りおじさんに、
「そんなに大きく振ると疲れちゃうからね、もっとちいさく振ってやればいいよ」
となだめられ。

いや、だって。

「柊ちゃん、頑張れー」
って、ふんわり女子が見てるもの。

「おつかれさま。楽しかったね。」
ってニコニコと、パタパタうちわで扇いでくれるふんわり小柄女子。

かわいい。。。

うん、草刈り、がんばろう。

そんなモチベ、秋。