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“この人、何者?”が一目でわかる社員プロフィール帳の作り方

こんにちは。とあるベンチャー企業でひとり人事をしている朱夏です。

先日、新しく入ったメンバーのオンボーディングについて紹介しました。

現在は原則リモートワークの弊社。新しく入ったメンバーに1日でも早く馴染んでもらうために色々と試行錯誤しておりましたが、その中の一つである「社内メンバーのプロフィール帳」が割と良い効果を発揮し始めています。
ということで今回は、導入経緯から実際のアウトプットとその後の活用方法についてご紹介したいと思います(`・ω・′)
今回もやや長文ですので、ナナメ読みでポイントだけ掴んでもらえたら幸いです。

◆事の発端:顔と名前はわかるけど、、

事の発端は昨年末に行われた全社員参加のワークショップ。
そこでは前日までに取った組織サーベイの結果をもとに現在の組織課題についてディスカッションをしたのですが、その中で以下のような意見が出てきました。

・入社初日からリモートワークで、ZOOMで顔と名前は分かるけどそれ以上の情報が分からないから話しかけづらい、、

・提案中の案件について相談したいけど、誰が詳しいのか見当がつかない or この人かな?と思っていても自信がないので声がかけられない、、

・社内で新しいことを始めたいけど、興味を持ってくれる人がいるのか分からないから声を上げづらい、、

リモートワーク常態化によって雑談の機会が減り、お互いの経歴や仕事以外の側面、人柄、志向性がより一層見えづらくなってしまったことで社内の協働・協創が弱まってしまっていることが明らかになりました。

とは言っても、日々業務で忙しいメンバーに「雑談の時間を作りましょう!」と号令をかけるだけでは改善されませんし、そもそも雑談しようにもとっかかりがなさすぎて困っているという実情もあります。

さてどうしたものかと悩んでいた時、Twitterで「プロフィール帳流行ったよね」ツイートを見て「これだ!!」となりました。

ご存知ない方に補足しますと、私が小学生女児だった頃に流行った遊びの一種で、お互いに名前や住所、好きなものや将来の夢を可愛い絵柄の用紙に書いてもらって交換こするというものです。(これがわかる方はきっと同年代笑)

このプロフィール帳のアイデアから、お互いの経歴や内面、人柄の一端に触れて雑談のとっかかりを作るために「雑談のきっかけになるペライチの自己紹介を作ろう!」ということになりました。

こうして弊社オリジナルプロフィール帳、名前改め「タレント名鑑」プロジェクトがスタートしました。

◆アウトプット:過去と現在と未来を1枚で!

タレント名鑑のコンセプトは
「“この人、何者?”が1枚でわかるプロフィール帳」
有志メンバーで話し合って、最終的にはこんな感じのフォーマットができました↓

名鑑フォーマット

ざっくり、その人の「過去・現在・未来」が網羅できる内容になっています。

【過去】
出身地や出身学校、部署異動前の業務など。
中途社員は過去に在籍していた企業や携わった案件なども載せています。

【現在】
仕事関係であれば現在携わっている案件や有志プロジェクトなど。
仕事のことだけでなく、好きなことや休日の過ごし方、副業についてなども載せます。

【未来】
今後取り組みたい仕事や携わってみたい案件など。
本人自身のキャリアビジョンに基づいて書いてもらうので、「起業」であったり今の業務と関係ないことももちろん書いてOKです。

また、このプロフィール帳で一番の面白コンテンツが「好き⇄嫌い/得意⇄不得意プロット」です。要は本人の志向を「好き/嫌い」「得意/不得意」の2軸でプロットしてもらうのですが、これも割と何でもアリにしています。
最初は「好き&得意」だけのプロットにしようという案も出たのですが、嫌い・不得意こそ面と向かっては言いづらいけど共有できると距離感が縮まるのではないかと思いまして、敢えてこのプロット図にしました。

例えば、こちらは私のタレント名鑑(個人情報は消してます)ですが↓

朱夏の名鑑

私の嫌い&不得意は「早起き」と「お店探し」笑
(飲み会の幹事、ほんっとうに苦手です( ;∀;))
他の方ですと「内省」とか「ルーティンワーク」とか、結構ぶっちゃけていて面白いです。

◆導入初期:まめなリマインドとポジティブコメントで集め切る!

フォーマットまで作ったら、あとは配布して各自で作ってもらって集めるだけ!なのですが、、社内メンバー全員分集めるのが実は一番難しいのです(・н・;)
(こういうお取り組みを企画する側の方なら共感いただけるはず、、)

業務で忙しい人や社内施策へのモチベーションが低い人も一定数いるのは仕方のないことですが、だからと言って「まぁあの人は忙しいからしょうがないよね」とか「社内に興味ないからせっつくのが気まずい」と諦めてしまっては取り組みの意味がなくなってしまうので、ここは意志を強くもって推し進めなければなりません。

弊社では社内ツールでTeamsを使っていますので、まずはスレッドを立てて宣伝。メンバーがタレント名鑑をアップするごとにイイネ!を押してポジティブリアクションをします。

そして期日の2日前、当日のタイミングで集まっている分を統合してリマインドとともに発信します。
この時、ただ「まとめました〜」だけではなく、メンバーが作ってくれた内容へのコメントも添えます。業務外の取り組みでも参画してくれていることへの感謝を伝え、本人たちにも「作ってよかったな」と思ってもらうことが大切です。

期日を過ぎても、延長した期限になっても音沙汰のないメンバーには個別にチャットを送ります。その後アップしてくれたメンバーにはまた個別でお礼と内容についてのコメントを送ります。
上記同様に参画してくれたことへの感謝を伝え、自身も取り組みの当事者であることを認識してもらいます。

◆活用方法:他の施策と組み合わせて有用感UP!

メンバー一人ひとりのデータが集まったら、まずは1つのデータにまとめて社内SNSなどの分かりやすい場所に置いておきます。これで好きな時に閲覧できるようにします。

ただ、これだけだと受動的な使い方で終わってしまうので、積極的に使ってもらうために弊社では2つの場面でタレント名鑑の活用を促しています。

1.「シャッフル雑談」
弊社では6月より、社内メンバーを部署や役職関係なくシャッフルして雑談してみましょうという取り組みを行なっています。
普段絡みのない人との雑談はまさに「何話せばいいの…?」状態になりやすいのですが、タレント名鑑をお互いに見せ合いっこしながら会話を始めると割と盛り上がります。

2.新入社員のオンボーディング
新入社員向けオリエンテーションの際に、組織図と一緒にデータで渡します。
組織図は業務上における自身との関係性や役割を確認してもらうもの、タレント名鑑はよりパーソナルな部分を知るためのものとして見てもらっています。
これによって、各種会議やTeamsで既存メンバーが発信している内容に対して「この人にはこういう背景があるからこういうことを言っているのか」を理解する補助ツールとして活用してもらいます。

このように、他の施策での活用を促すことで「タレント名鑑、便利だな(=ω=)」と思ってもらうのが狙いです。


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いかがでしたでしょうか?
もし興味を持っていただけたら参考にできそうなところだけ活用いただけたら幸いです。会社全体で行うのが難しい場合、まずは自チームから始めてみても良いと思います。ぜひ楽しく面白がりながら作ってみてください〜(`・ω・′)


それでは今日はこの辺で( ˘ω˘)


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