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4/21はローマ建国記念日とのこと。

 ローマ、それはラテン人の一派がティベル河畔に建てた都市国家の名である。伝説では、西暦前753年(4/21)に双子ロムルス、レムスのうち、兄であるロムルスが王となり建国したとされている。
 教科書などでこの画像を観た覚えのある方も中にはいるのでは。オオカミに育てられる兄弟。ローマの象徴として、今でもこの図像は残る。

Wikipedia「ロームルス」より

 ローマの政体は、王政から始まり、貴族政、共和政、そして帝政へと至る。ギリシアの影響を受けつつ、その広大な土地でもって、文化・技術・学術も多種多様の開化を、歴史に残す。だからこそ、今もなお人類にとっては永遠の都であり、ローマ史への関心も惹かれやすいのだろう。
 ローマに関することわざも幾つかある。特にこの二つは有名だ。

  • ローマは一日にして成らず(Rome was not built in a day.)
    大事業は、長い間の努力なしには完成されないというたとえ。

  • すべての道はローマに通ず
    《ローマ帝国の盛時に、世界各地からの道がローマに通じていたところから》多くのものが中心に向かって集中しているたとえ。また、あらゆることは一つの真理から発しているたとえ。

 また、日本語訳からローマという文言がなくなっているだけで、ローマをモデルにしたこのことわざもよく知られるところである。

  • 郷に入っては郷に従え(When in Rome, do as the Romans do.
    その土地に住むにはそこの風俗・習慣に従うのが処世の術である。
    ローマに行ったら、ローマの人々のすることをしろ。

 その他にも調べだすと様々なことわざや名言の類が出てくる。まさに人類の知恵の宝庫であるわけだ。ローマは滅亡した。だからこそ、モデルとして完成されているのかもしれない。しっかりと結末がついているから。
 僕自身、小説をカクヨムで何度も書いている。アイデア自体は、小説を書こうと意気込まなくても誰でも思いつく。だが、難しいのはそれを完結させることだと思っている。
 
 ローマの場合、含蓄のある歴史的・伝説的事柄が探せば探すほど出てくる。それぞれの教訓の結果が知れるからこそ、意義もある。
 例えば自己啓発やベンチャー企業の方々のセミナーなどに足りないのは、いざ実践してみた末にある、数十年後の結果・振り返りだろう。歴史を学ぶ意味は、暗記では決してたどり着くことはない。
 
 そういえば、「ローマ字」を約70年ぶりに政府が使用法を見直し、といったニュースを先日みかけた。
 文字の意味が移り変わることは、死語や新語など我々にとっても馴染みのある現象だが、その表記すらも変わるとなると、なるほど不変のものなどあるのかどうか疑ってしまう。その問いかけが、歴史学の端緒ともなるのだ。


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