この前、事故りそうになって、
死ぬかとおもったけど、生きのびられたので

2年前に亡くなった祖母に手を合わせることにした。

祖母の写真を見ながらチーンと鐘を鳴らす。

祖母の写真は、施設の職員さんが撮ってくれたものだった。

亡くなる2ヶ月前の、
最後の誕生日会の写真。

祖母の名前と共にお祝いの言葉が書かれていた。

よく見ると、
そのカードに重なってもう一枚カードがあった。

と書いてあった。
私は祖母と同じ日に生まれて、自分の誕生日に結婚した。コロナ禍だったこともあり、式はしなかった。

あれ？なんで私の事が書いてあるんだろう？

「お母さんが職員さんに教えたの？」と聞くと、
「いいや、おばあちゃんが言ったみたいだよ。覚えててくれたんだね」

と言った。

じんわりした気持ちになった。

同時に、あの日の誕生日会に参加できなかったことを、今更ながら、残念に思った。

祖母は「人に迷惑を掛けたくない」と常に言っていた。

亡くなる5分前まで、「私のことはもう良いから、（仕事に）行きなさい」と部屋から私を出した。

分かりにくい愛情表現だったけど、

確かに愛されていたと、

カードを見て、気づいた。