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出産直前に病院にブチギレかまして通報した話

既往歴の関係で、妊娠初期(11週)から麻酔の方法について相談していた。無痛分娩を希望していたのと、帝王切開の場合に区域麻酔が可能かの評価が必要だろうと私が気付いていたから。主治医は側弯矯正術の妊婦も6例やったことがあるから多分大丈夫、と妙に自信たっぷり。早くレントゲン撮ってほしかったけど妊娠後期まで延ばされ、レントゲン撮影後も「麻酔科にも意見を聞いたけど、麻酔できるみたいですよ」と。当然無痛分娩できるし、帝王切開になっても意識はある状態で産声を聞けると思っていた。

ところがどっこい。
臨月のいつ生まれてもおかしくない時期(37週)になって、突然主治医から電話があり「区域麻酔できないようです。分娩方法は自然分娩か帝王切開、帝王切開の場合は気管挿管での全身麻酔になります。判断が遅くなってすみません」

はああぁぁぁぁ?! 話違いすぎやろ。しかも電話口で何の経緯の説明もなかった。その他いろいろと疑問に思うことがあり、医療安全対策室に通報した。

次の健診で、医療安全対策室の担当者と麻酔科医と産科医と面談があった。謝罪、謝罪、謝罪。裏でいろいろ動いていたけど、診療科連携ができていなかったことと、妊婦本人に情報共有が全然されていなかったことが判明。レントゲン像の説明すら、この面談までなかった。おそらく通報していなければ麻酔科医からの説明もなかった。産科医からは若干麻酔科に責任を押し付けるような発言があり、初診の「6例やったことがあるから多分大丈夫」発言からも、間違いなく慢心があった。患者中心の医療とは。

もし最後まで適切なリスクアセスメントが行われず、無痛分娩や意識下での帝王切開を強行突破していたら私に後遺症が残った可能性があり、それを避けられたという意味ではよかった。でも私はこの病院の「医師」側の体制に不信感しかない。

となると頼れるのは助産師・看護師しかない!! 助産師さんよろしくお願いします! と懇願してきた。良いお産になるよう全力でサポートします! と力強く言ってもらえた。こんなにもコメディカルの重要性を感じたことはない。



今回の出来事は本当に悲しいし混乱したしいっぱい泣かされたし私は悪くないと本気で思っているけど、5年だか10年だかしたらきっと受け入れられる。 
高校1年生のたしか7月31日、脊柱側弯の手術の前日、病棟のベッドでひとり泣いていた。「やっぱり手術受けたくない。症状もないのに、なんで」。でもあの時の手術があったから今の私がある。
浪人の1年間、大きな挫折感を味わいやる気を失ったけど、あの1年があったから今の私がある。
だいたいどの自然分娩の経産婦にも、出産は痛いしつらいけど赤ちゃん生まれたら幸せが勝つと言われる。


今は自然分娩に向き合い始めたところ。おそらく残り十数日、私の身体と胎児が出産に向けて動き出そうとするのを待つのみ。

《終わり》


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