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giveという幸せについて

(※今日の内容を音声で楽しみたい方はコチラからどうぞ(^^)↓)


趣味というほどではないけれど、気が向けばお菓子をつくるのが好きで、ごくたまにではあるけれどやっている。

そもそもは、イギリスで紅茶と一緒によく食べられるお菓子、スコーンに興味を持ったのがきっかけである。

英語、とりわけイギリスの英語や文化が昔から好きで、あと推理小説なんかも好きだから、ミス・マープルなんかを読んだりドラマを観て、イギリスの文化とかイギリスの風景に、いいなあと憧れたりしているわけである。

そんなこんなで、イギリスのお菓子も興味があって、これまた素朴なんだけれど(そこが好きともいえるんだけど)、どれもがおいしそうなものばかりである。

イギリスのお菓子もいろいろあるけれど、やっぱりこれというのは僕にとってはスコーンになる。なんでかはよくわからないけれど。

紅茶、とりわけイギリスで紅茶というと、ストレートではなくて、ミルクが入ってるらしいのだけれど、あとはスコーンとジャムとクロテッドクリーム。

まあ経験したことはないけれど、イギリスのティータイムという感じがする。

なので、スコーンはずっと興味があって食べてみたかった。

とはいえ、どこかお店に行っても僕が食べたいスコーンは売っていない。

たいていはチョコチップの入った三角形のスコーンである(これはこれでおいしいけれど)。

お店でも売っていない、でもいつかスコーンを食べてみたい、そんな時たまたまYouTubeでスコーンのつくり方の動画を見つけた。

お菓子づくりというと、まあ料理もそうだけれど、材料あつめとかいろんな手順など、なかなかめんどくさいと感じていた。

特にお菓子づくりなんかは、普段は使わないような材料が必要だったりしてさらにめんどくさそうだと感じていたのだけれど、スコーンに関してはそんなに材料もなさそうだし、つくり方も(僕にしては)難しくなさそうに見えた。

なので、ひとつ自分でつくってスコーンを食べてみようということにしたわけである。

つくり方がとても丁寧でわかりやすかったおかげで、初めてでもなんとかできたし、食べてみたらおいしかった。

本場のスコーンを食べたことがないから、うまくいったのかなんともいえないけれど、家族に食べてもらってもおいしいと喜んでもらえたので、僕としては大成功である。

そうやって「お菓子づくりも(全部が全部そうではないけれど)そんなに難しくない」と気づいてからは、食べてみたい、興味があるお菓子はつくってみては家族に食べてもらってというのが僕の楽しみのひとつになった。

そもそもがめんどくさがりで器用な方でもないから、今のところお菓子も2種類くらいしかつくれないけれど、それでも家族がおいしいと食べてくれるとなんというか、自分が食べなかったとしても満足感がある。

そういう気持ちに気づいたのは、お菓子づくりを始めてからである。

なんというかうまくいえないけれど、与えるだとなんだか偉そうだから「giveする」とでもいえばいいだろうか。

ただただ食べてくれたら嬉しいという気持ち、そして食べてもらえて嬉しいというのは、こんなに自分を幸せな気持ちにしてくれるんだということに気づいたし、それと同時にああ、自分はこれまでずっといろいろ受け取って生きてきたんだなあ、ありがたいなあとも感じるようになった。

39年ほど生きてきて、お菓子づくりをして初めて「giveする」という幸せにようやく気づけたわけだけれど、それでも何かを得ることが幸せだと思って生きてきた僕には新たな気づきだったし、前よりもまわりに感謝できるようになった(と思う)。

giveする、そして感謝するという新たな幸せを得て、さらに僕の人生は生きやすく楽しくなっていくように感じるし、これからも何かをgiveできる生き方をしていきたいものである。

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