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「魚の煮付け」の 哲学

先日、お客様からどうしたら美味しく魚を煮れるのかと聞かれました。

「身が崩れてしまったり、生臭くなってしまったりなかなか上手く出来ないんで、いつも焼き魚にしてしまいます」

と言われたので、現時点の考えをまとめてみます。

まず、魚料理で一番大事なことが鮮度の良い魚を使うことです。

そして煮魚の場合は旨味を極力逃さないように一気に煮ます。

今回は比較的薄味で魚をしっかり味わえる味付けにしています。

では、レシピをまとめていきます。

一匹丸ままやる場合と切り身でやる場合とあるのですが、今回は切り身で調理していきます。

切り身にした魚に軽く塩をあて、30分ほどおき霜降りをします。(皮が破けないように80度くらいのお湯で)
ここで汚れや滑りをしっかり取っておきます。

鍋底に煮汁を合わせ、魚を並べて煮ていきます。

煮汁の分量は、酒500ml、みりん50ml、濃口醤油50ml、砂糖大匙3、生姜適量

酒で魚の臭みを消し、旨味を付与するのですが、もったいないので水と半々で割っても大丈夫です。

あくまで魚の旨味を味わうために出汁は使いません。

ひたひたの煮汁に落し蓋をしてこれぐらいの切り身の場合は4分程煮ます。
(煮汁が多いと魚の旨味が無駄に流れ出てしまうのでギリギリ煮れる量で煮ます。)

鍋に魚を入れてから火を点けて、温度を上げることでしっかり味を染み込ませて行きます。

逆に沸かした煮汁に魚を入れて煮る方法もあります。(こっちのほうがオーソドックスですが、)

これは魚にしっかり味を入れたいのか、魚の旨味を出さないようにするのかという考え方の違いだと思うので好みでいいと思います。

煮上がれば別で煮ていた野菜と葱生姜を盛り、煮汁だけで少し煮詰め照りを出して掛ける。

お好みで山椒をかけて頂きます。 

いかがだったでしょうか?

今回のレシピはご飯のおかずというよりは懐石の一品のような味付けで魚をしっかり味わえる煮付けに仕上げました。

使う魚によっても味付けが変わってくるので色々試してみるのも面白いと思います。

それでは、引き続き試して欲しい料理、食材、調理法などあればコメント欄にお願いします。色々研究した上で発信させて頂きます!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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