たっくみー

東北大学工学部卒業。某省庁に入省。思ったことを気ままに書いています。ご連絡等はtaku…

たっくみー

東北大学工学部卒業。某省庁に入省。思ったことを気ままに書いています。ご連絡等はtakumi48258ikeike@outlook.jpまで

マガジン

  • 緑のフィーカの会

    勉強会でもなくて、議論する会でもなくてゆるっと集まって、雑談混じりに未来のこと会話した時間をまとめた記録です。

  • 合獣の森

    主人公が合獣という生物と関わりながら成長していく物語です。

  • 気候変動、エネルギー問題について

    世界の大きな問題である気候変動、エネルギー問題について思考を巡らせています。自身の研究も含め、自分なりの考え方とこの問題への解決のヒントが得られるような記事を書いていこうと思います

  • 徒然と想いを語る

    タイトルのまんま、最近の社会や考えについて思うことを徒然と語っていくコーナー

  • 社会課題、時事ネタについて

    最近ニュースで話題の時事ネタ、世界で起こる社会問題について思考を巡らせています。自分なりの考え方とこの世界を生きるヒントが得られるような記事を書いていこうと思います。

最近の記事

  • 固定された記事

優しい世界に向けて〜My introduction〜

はじめまして、たっくみーです! 何をしている人?東北大学工学部所属、環境や気候変動、エネルギー問題を中心に学んでいます。 環境に関するところでインターンを5つほど経験し、現在は気候変動とエネルギー問題の意識啓発に向けて様々な活動を行っています。 そもそもなぜ気候変動?小学校のころからスキーを続けてきて、多くの大切な仲間に出会い、いろんな経験もさせてもらいました。 その中で強く感じてきたのが気候変動の影響です。 みなさんもご存じのように地球温暖化の影響は刻一刻と悪化して

    • 旅の始まりの初め

      旅とはこんなにドキドキするものだっただろうか。 2024年の1月、僕は転職を決意する。社会人とはなかなか大変なものだ。それなりにやりたいことを持って入ってきても実際には言われたことを淡々とこなすことも多く、他律的に働かざるを得ない。会議が土日に入ればそれに参加せざるを得ないし、仕事も終わらないとなかなか帰れない。 さながら人生を切り売りしながらお金を得ているようなものだ。ブラックとかホワイトとかそういうレベルの話ではなく、今の労働というシステムがほとんどの場合オフィスでパ

      • 緑のフィーカの会(第6回2024/04/07)〜己を見つめ直し、自然との関わりを見つめ直す〜

        今回は4月で季節もよくちょうどお花見の季節ということで新宿御苑でのお花見をしながらの特別会でした。 そんなお花見会にぴったりな人物として石黒燈さんを今回ご招待してお話しを進めてきました。 石黒さんは「人と人との間に森のような関係性を」というテーマで森林浴や対話、グラレコ等を通して自分の感覚や感情を大切にする体験を届けるような取組をしています。 人と人との間に森のような関係性とはなんと美しい響きでしょう。せっかくなので、森林浴を体験させてもらい、レジャーシートをひいて、お

        • 緑のフィーカの会(第5回2024/03/03)〜イノベーションの起こし方〜

          なんだかんだ第5回までやってまいりました。緑のフィーカの会です。これまでムラの閉じ方や里山について等「緑」のフィーカらしくローカルやグリーンによった話を中心に進めてきましたが、今回は少し毛色の違う「イノベーション」をテーマに田中律羽さんをお呼びしてフィーカをしました。 田中さんはEKKYO.HUBを運営しています。EKKYO.HUBはトビタテ!留学JAPANで世界各国に留学した日本人の学生たちで起こしたプロジェクトで、日本の尖ったYOUTH(若者)・コミュニティ・企業が共創

        • 固定された記事

        優しい世界に向けて〜My introduction〜

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        • 緑のフィーカの会
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        • 合獣の森
          9本
        • 気候変動、エネルギー問題について
          10本
        • 徒然と想いを語る
          3本
        • 社会課題、時事ネタについて
          10本
        • 本を詠む
          4本

        記事

          なぜ僕がローカルに進出するのか。

          私たちは世界で強い、科学立国日本を目指すのか。 日本の古き良き自然との共存した世界観を取り戻し、東洋の真珠を目指すのか。 この問いにみなさんはどのように答えるでしょうか。 これは私が実際に環境省の元事務次官から問われた内容でした。 僕がここ10数年、聞き続けてきたのは、アベノミクスやら円安やら失われた30年やら、日本が世界で負け続け、必死になって昭和的経済モデルを取り戻そうとしている様子でした。 異次元の金融緩和で、経済を刺激するのは、弱り果てた老人にドーパミンの入っ

          なぜ僕がローカルに進出するのか。

          緑のフィーカの会(第4回2024/02/04)〜モモを読んで〜

          第4回緑のフィーカの会を開催しました。今回は少しやり方を変えた輪読会という形で事前に ミヒャエル・エンデの名著「モモ」を読んで、時間ということについて少し考えてみました。 モモの感想 まず初めに本を読んで気になったポイントを共有しました。 ・謎の少女の存在が気になる。見窄らしい少女がどうして人の話を聞く力を持っていて、どうして彼女だけが時間を奪われなかったのか。 ・今はスマホが時間泥棒になっているのでは。 ・モモの世界では円形劇場が共同体、コモンズの中心となる存在になっ

          緑のフィーカの会(第4回2024/02/04)〜モモを読んで〜

          合獣の森 3−1章

          第3−1章:ジェイク ジェイクは心地よい風が吹き抜ける河原を歩きながら、小さな石が足元で転がっていくのを見つめていた。その石はしばらく転がり続けるとやがて田んぼの溝にぽちゃんと音を立てながら落ちた。まだ植えたばかりの稲は、風になびいて、今にも倒れそうで心もとなかったが、青々と茂った木々は爽やかな緑を添えていた。川のせせらぎと共に、小さな生き物たちのささやきが耳に心地よく響いていた。 ジェイクは澄んだ空気を大きく吸いながら、手に持ったかごに摘んだ山菜を丁寧に仕舞った。小道を

          合獣の森 3−1章

          緑のフィーカの会(第3回2024/01/14)〜地域の看取り方〜

          第3回の緑のフィーカの会を開催しました。今回は省庁で働きながら大学院で過疎集落や廃村の研究をし、さらに「地域の終活」というテーマで活動するNPO法人ムラツムギを運営している田中さんをお呼びしました。 田中さんは奈良県の旧大塔村という場所で生まれ、もともと4,000人くらいいた村ですが、戦後の高度経済成長期にみるみる人口が減り、今では(村全体で)200人足らずと言われているような「維持が困難」な地域のひとつで育ってきたそうです。そして「自然環境なのか人間関係なのか、家なのか」

          緑のフィーカの会(第3回2024/01/14)〜地域の看取り方〜

          合獣の森 第2−3章

          第2−3章:旅立ち 翌朝、家族は静かなる別れの時を迎えた。陽が窓から差し込み、部屋には穏やかな光が満ちていた。サナは窓辺に立ち、地平線に広がる雪景色の遠く果ての世界を想像しながら見つめていた。朝風が窓辺のカーテンを揺らし、サナの髪をなでるようにそっと触れていた。この氷に閉ざされた大地でさえ、少しずつ日は伸び、徐々に春の香いが運ばれてくることを感じた。窓越しに軍の車が向かってくるのが見え、サナは慌てて居間の方に降りた。 カイルはすでに旅立つ準備を済ませており、お別れの瞬間ま

          合獣の森 第2−3章

          合獣の森 2-2章

          第2-2章:晩餐 夕暮れの空に、深い影が落ちる中、軍の本部にカイルは足を運んでいた。軍服に身を包み、堅苦しい雰囲気の建物が立ち並ぶ中、カイルは幹部たちとの会話に身を委ねていた。彼の目的はただ一つ──バトラを戦争に巻き込まないよう画策することだった。 バトラという存在は、まだ解明されていない謎が多く、その力を戦争に利用すれば、未知の危険が軍や街に襲いかかる可能性があった。カイルはその危険性を理解していたし、何よりバトラを使うということはサナを危険に巻き込むということになるの

          合獣の森 2-2章

          合獣の森 2-1章

          第2−1章:訓練 目を覚ますと、まだ外は薄暗かった。気温が最も下がる夜明け前は、部屋の温度も下がり、サナはもう一度布団を被りたい欲をグッと堪えて、体を起こす。冷たい水で顔を洗い目を覚ましてから、暖かい作業着に着替えて、エマとジュンと共にバトラのとこへ向かった。 二人と共にバトラに餌を与えて、小屋の掃除やメンテナンスをしてから訓練の日々が続いていた。特注の鞍を用意してもらい、それをバトラの中でも特に美しい白銀の毛並みを揃えたステラの背中につけて、雪の上を軽やかに歩んでいた。

          合獣の森 2-1章

          緑のフィーカの会(第2回2023/11/19)〜里山との関わり方〜

          第2回の緑のフィーカの会を開催しました。今回は里山の研究をしている新里さんをお呼びして里山、農村を通したこれからの地域のあり方をフリートークしました。前回はどう運営していくかというような話がメインだったので実質的には今回が初回みたいなものでした。 新里さんは大学で農村と人との関わり方などを学んでいましたが、座学だけに取り組んでいても、しょうがないので南相馬市で再生可能エネルギーなどの取り組みを含めたフィールドワークに参加したとのこと。 そこで津波が起きて、地域の未来を考え、

          緑のフィーカの会(第2回2023/11/19)〜里山との関わり方〜

          合獣の森 1-5章

          第1−5章:赤の瞳 エマとカイルはいつもの通り平穏に寝床に入っていた。何の変哲もないただの日々は突然警報が鳴ることで崩された。このアラームが示すところは一つしかなく、二人は顔が真っ青になりながら飛び起きた。 バトラは国家にとって重要な存在で、その場所は非常に厳重に管理されていた。その存在自体が極秘であり、たとえその存在を知ったとしても、場所も何重の方法で厳重に隠されており、誰かがその場所を探してたどり着くことはほとんど不可能だった。それでも万が一誰かが侵入してしまった場合

          合獣の森 1-5章

          合獣の森 1-4章

          第1−4章:空を舞う ジュンはエマの厳格な条件のもとで合獣たちとのふれあいを許可され、これまで以上にエマの家に頻繁に通うこととなった。とはいえ、最初の数週間は、合獣に関する基礎的な知識と自己防衛に関しての指導をエマから受け、徐々に合獣たちとの接触を学び、新たな経験と知識を積んでいった。 最初の日々は緊張の連続だった。合獣たちは大人しいとはいえ予測不能で、ジュンは彼らに注意を払いながら触れ合った。エマはジュンに感情を持つ生き物をどのように尊重し、信頼を築くか指導した。 「

          合獣の森 1-4章

          合獣の森 1-3章

          第1−3章:邂逅の条件 夜も深まり、月明かりが雪面を照らす。食事が終わると、ジュンは少しばかり団欒の時間を過ごした後帰宅のために家を出た。サナは彼の帰りを見送り、少し寂しさがこみ上げてきた。 サナは、心がざわざわした不思議な感触を抱きながら、少し早めに寝ることに決めた。就寝の準備をしようとすると、遠くからスノーバイクの雪を駆け抜ける音が聞こえてきた。サナは玄関に向かい、カイルが扉を開けると「おかえり」と言うと同時にその大きな体の中に飛び込んだ。 「サナ、今日はいつにも増

          合獣の森 1-3章

          緑のフィーカの会(第1回2023/10/1)

          みなさん、フィーカって聞いたことありますか。フィーカとは北欧の国、スウェーデンで発祥した甘いものを食べながらコーヒーを飲むという習慣のことだそうです。日本でいうお茶休憩のような息抜きの意味合いらしい。 ちょうど2ヶ月前に行われたekkyo hubのイベントで出会った人と自然と共生する街づくりやこれからの資本主義みたいな話で盛り上がって、これはもっといろんな人合わせて話した方がいいよね。ってなって、じゃあ人集めて適当に話してみるかと言って数人に声をかけ、ゆるふわな会が始まりま

          緑のフィーカの会(第1回2023/10/1)