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新婚旅行になかなか行けない話。

人生というのは、本当にわからない。
一年前のお正月は1Kの部屋で布団を被り無表情で箱根駅伝を見ていたのが、今年はとなりにパートナー・妻がいて、妻とやいのやいの言いながらレースの行方を追っていた。

さまざまな奇跡が重なって、僕は2022年12月に世帯持ちとなった。
ただ、奇跡が重なった一方でいろんな準備が足りておらず、その一つが新婚旅行の行き先だ。
これが、なかなか決まらない。

海外に行こうにも、きな臭いニュースばかり聞こえてくる。
やれ、どこかの大国が隣国に引き続き攻め込んでいるだとか。
やれ、どこかの国から飛んだ飛行機の乗客の半数が、流行病の陽性者だったとか。

かといって、国内でどこかに行こうにも、これもまたむずかしい。
東北や北海道はいまは猛烈な雪景色の中。
東京生まれ東京育ち、インドアで過ごしていたやつ大体同類(友達かどうかは不明)なところがそっくりなのが僕たち夫婦である。
関東の乾いた寒風対策はしていても、雪への対策はからっきしだ。
僕の第二の故郷である金沢も、僕がいた頃と比べて近年は降雪が深まっているらしい。
かといって、西や南の地域に明るいわけでもない。

忙しくてなかなか行けないのではない
行き先がなかなか決まらなくて、なかなか行けないでいる。

それでもとりあえず行き先を探したくて、Prime Videoで「世界の車窓から」を流してみた。
リーマンショック前夜の各国は、BGM同様にどこかのほほんとしていて、どこへいっても楽しそうである。ただし、ここに映っているのはあくまでも15年前の世界だ。
残念ながら、参考になりそうにない。

どうにも行きたい場所が決まらないので、お互いに重なり合わない趣味を列挙して、行きたい国とやりたいことをリストアップしてみた。

妻:手芸の人。編み物で有名な国や、工具で有名な国に行ってみたい。
僕:スポーツ観戦大好き、歴史系めぐり好き。知識の確認や、深掘りができる場所へ行きたい。
もう、どこをどう切り取れば重なるのかわからない。
ひとまず、妻の気になる国で僕がやりたいことができるかを考えてみることにした。

①アイルランド
妻:国内でも着ている人をよく見かける、「アラン模様」のアラン諸島が有名。
僕:サッカー、そしてスターウォーズ 続三部作のロケ地がある。

②イギリス
妻:イギリスといえば毛織物。
僕:サッカー、そしてシャーロック・ホームズ。スマホゲームFGO経由で知ったアーサー王の墓にも行ってみたい。

③カナダ
妻:カウチンセーターなど、北国ならでは編み物が有名。北米は未踏で興味あり。
僕:メジャーリーグ。

④ドイツ
妻:編み物で使っている針など、やはりというべきか工業製品が圧倒的に強い。
僕:サッカー(またかよ)。

どの国も、バランスが悪い。
ちなみにどの国もお酒が美味しい国だが、あいにく妻は下戸であり、僕も体調の都合で近年お酒とは距離を置いている。
まあ飲めたところで、片一方だけが楽しいのでは新婚旅行として、そして家族旅行としていかがなものか。

ちなみのこの中だと、②と③は僕自身は経験がある。
簡単な日常会話であれば英語もできるので、英語圏というのは助かるところだ。
ただし、一度一緒に行った野球観戦で「あなたの応援の熱量にはついて行けそうにない」と言われた僕と、果たして遠い異国の地でスポーツを観戦してくれるのだろうか。
僕は僕で、買い付けに行くというわけでもないらしい編み物紀行を一緒に楽しめるのか、果たして不安はある。

こうして書いてみると、あらためて結婚というのは全く異なるバックグラウンドを持った二人が、お互いの共通点や妥協点を探していくことなんだということがわかる。
せっかくならお互いが楽しめる国に行きたいけれど、どうしたものだろうか。

新婚旅行に行かれた方は、どんな風に行き先を決めたんだろう?

#行った国行ってみたい国

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