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【石川明】Deep Skill ディープ・スキル 人と組織を巧みに動かす 深くてさりげない「21の技術」【読書感想文】

この本は「組織の中で頭角を現す方法」を教えてくれます。

ごまかさずいつも誠実に対応する


この人の言うことは聞いておこう、と思わせる人というのはシンプルに周りから信頼されている人です。

具体的には「礼儀正しく、謙虚に、嘘をつかない、約束は守る、間違ったときは謝る」という社会人としての当たり前のことを当たり前にやることです。

逆に信頼されない人は、ずるいことや言い逃れ、失敗をごまかしたりする。

どれだけ仕事ができても、そういったことをすると周りから信頼されなくなるためその人が出世することはありません。

何があってもキレない


感情的にキレてしまうと敵が増えてしまいます。
そうすると自分がピンチになったときに、誰も協力してもらえなくなります。

だから今よりも上に行きたければ、何があってもキレずにコツコツと味方を作っておくことです。
そうすればピンチのときに助けてもらえます。

人に正論を言ってはいけない


「正論」は自分を律するために用いるべきものであって、他者に押し付けると反発されます。

なぜならば正論は「自分が正しい、お前は間違っている」というスタンスになってしまうからです。

実際に無意識に相手を責め立てる「武器」として正論を持ち出す人は多い。

ひとまず「正論」は一旦脇において、相手が何に不安を抱いているのかを察してまずは行動をすることです。

相手は何かが「不安」だから行動できなかったり、決断できてないのです。

例えば、仕事で失敗するのが怖くて行動できない場合は、失敗したときの損害を計算して伝えたり、相手が求めているデータや情報を伝えてあげればいいわけです。

これが人の上に立つ人のやり方です。

圧倒的な実績を積む


土台は大切ですが、土台だけではだめです。

そこから「この人が言うのなら間違いない」と思わせるような実績がなければなりません。

そこで「若い人はなんとしても実績を作るべく、なりふりかまわずやれることはやる!」ということです。

どんな過酷な環境でもまずは結果を出すことによって周囲の人に自分の存在を認めてもらうしかないのです。

実績を出すためには「行動量を最大化すること」です。

つまり仕事の質ではなく量、量だけは誰にも負けないことです。

相手の話に耳を傾ける


営業先のお客さんの話にじっくりと耳を傾ける「聞き上手」な人が、断然営業に成功しやすいわけです。

そもそも人は「誰かに話を聞いてもらいたい生き物」です。

その欲求は「誰かのいい話を聞きたい」という欲求よりも圧倒的に強い。

だから一方的にやってきて淡々と自分の話をまくしたてる営業マンなど単なる迷惑な存在です。

逆にいうと自分は気持ちよく話すと、その話に付き合ってくれた相手に対して感謝の気持を持つことです。
あるいは「話を聞いてもらって悪いなぁ」と負い目のようなものを感じて、相手に何かしてあげたいという気持ちになります。

そして「なるほど!」「そうなんですね」「いいですね」といって適切なタイミングで相槌を打つことで相手は話したいことを話してくれます。

やりきることができれば評価は上がる


仕事で結果を出すことはすごく重要ですが、仕事である以上、うまくいかないことがあるのも事実です。

やっぱり相手がある以上、運の要素もあります。それは上司も理解しています。

だから上司や社長は成功したか失敗したかではなく、どんなに苦しくても逃げずにやりきったのか、を見ています。

たとえ失敗したとしてもやるべきことをやりきった人物に対しては信頼を深めて高い評価を与えます。

そうなると、また次のチャンスを与えてくれます。

だから、プロジェクトであれ、自分で任された仕事の「量」」に注目して、最後まで全力でやりきることです。

機嫌が良い状態をキープする


人が集まってきたり話しかけられたりする人はどんな人かというと機嫌がいい人です。

一方氷魚を遠ざけたり、誰にも話しかけられない人は機嫌が悪そうに見えます。

どれだけ実績があって仕事ができてもいつも不機嫌そうなかおをしていると誰も寄ってこないし、威圧感が出てしまいます。

だから、人の上に立つ人はいつも機嫌がいい状態をキープしておかなければなりません。

機嫌をよくいらるためには?それは「自分を知ること」です。

だから自分は今日機嫌がいいのか?それとも悪いのか?それを常にチェックすることです。

これは毎朝日記をつけるのもいいし、トイレの前の鏡で顔をチェックするのもいいです。

とにかく今の機嫌を確認することです。

そして「なぜ機嫌がいいのか?」「なぜ機嫌が悪いのか?」を考えることです。

このように組織の中で発言力をつけるのには自分が何によって機嫌が左右されているのかを知り、毎日自分の機嫌を自分で取れるようになっていなければなりません。

そして自分なりに機嫌が悪いときにこうするといい!という具体的な方法を持っておくとよい機嫌をキープしやすくなります。

好き嫌いの感情を捨てて人と接する


当たり前ですが、組織で働いている以上、私たちは上司や部下などを選ぶことはできません。

そして人間には誰でも相性があるので、会社の中に「どうしても好きになれない人」「苦手な人」「嫌いな人」というのが生まれてしまいます。

だが、そんなことで駄々をこねていても一向に仕事は前に進みませんし、自分が好きな人たちで組織を作り上げることは不可能です。

だから大事なのは、その「好き嫌い」という感情を一旦置いておき、誰とでも気持ちよく仕事をすることです。

著者も新規事業を成功に導くことができるのは誰とでも分け隔てなく接することのできる対人能力を持っている人物だけだと語っています。

もしリーダーが好き嫌いの感情を表に出しているようでは、敵が増えて協力してくれないどころか足を引っ張る人も出てきます。

その結果プロジェクトがコケてしまいます。

なので仕事は結果を出す!ことだけに注力することです。それが人の上に立つ人のことのできる人の特徴です。

会社で深刻になるほどのことはない


仕事で大きなミスをして赤字を出したり、周りから批判を浴びたりするとメンタルがやられてしまう人も多い。

場合によっては、うつ病になってしまうひともいる。
だが、ピンチのときほど信頼を勝ち取るチャンスです。

会社は働いている以上は、事業が失敗しても赤字を背負うこともないし、クビにもならない。
大きなミスをしても給料は変わらないし、会社が潰れても借金を背負うこともない。

会社員は労働法で守られているため、アメリカのように即クビにはできない。

この考え方が腹に落ちていると、会社でどんなトラブルやミスをしても深刻にならずに済みます。

とにかく「会社で深刻になるほどのことはない」と考えて、ピンチのときほど冷静になって問題に誠実に向き合うことです。

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