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2022年にフリーランスのプロダクトデザイナーが作ったもの

2022年も大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

今回は2022年について振り返ってみたいと思います。

2022年に関わった地域

今までに仕事で関わってきた地域や現在関わっている地域を図にまとめてみました。2021年までに関わってきた地域や現在関わっている地域は緑色、2022年に新たに関わりだした地域は桃色にしております。

今年から愛媛県と長崎県との新しい仕事が始まり、現在までに28都道府県。来年以降も、今現在関わりのある地域との縁を大切に、ゆくゆくは全国制覇を目指したいと考えております。


2022年にデザイナーとして作ったもの

今年も9商品の発表ができ、町工場から伝統工芸まで多種多様なものづくりに携わらせていただき感謝です。

個人的には2020年は10商品、2021年は10商品だったので、今年もこっそり10商品を目指していました。少し物足りない気持ちですが、来年に発表を控えているものがたくさんありますので、ぜひご期待ください。

それでは、今年デザインしたものを振り返っていきます。

YURAGI

尺八文化を次世代に繋げるために、リコーダーの製作技術を活かした尺八。尺八は奏者の息づかいから生まれる音のゆらぎを楽しむ。同じ伝統工芸である和ろうそくにも、癒しの効果が生まれる炎の揺らぎがある。この揺らぎを楽しむ共通の文化をデザインで表現した。そしてリコーダーの製作技術を活かすことで、尺八の音色を守りつつ、この和ろうそくの形である回転体のデザインを実現した。また竹から木に材料を変更することで、製造コストが下がり、手入れ面でも扱いやすくなった。

監修販売:上田流尺八道 家元
製作:竹山木管楽器製作所


HOTARU KUMIHIMO 2

光を反射し、自らも光る。伝統技術を活かし、蓄光糸と反射糸を組んだ組紐ブレスレット。反射糸によって光を強く反射し、蓄光糸によって自ら優しく光る。この2つの光によって、夜道や暗所での視認性を高める。また組柄には藤四ツ組(ふじよつぐみ)という、藤の花を模した奈良時代から伝わる伝統的な組み方を採用した。美しく実用的な藤四ツ組は、伸縮性に優れており肌触りも良く、光が引き立つデザインになっている。

製作:龍工房


SUPPORTER

防災やアウトドアなど、非日常に特化したハサミ。刃物の町である岐阜県関市の職人が1本1本丁寧に刃付けをしており、実用的な切れ味鋭いハサミになっている。そして非日常の用途に適した様々な機能を備えている。例えば、持ち手は光るようになっており、夜や暗所でもハサミの場所がすぐにわかる。また分解できるようになっているので、洗いやすく衛生的で、開梱オープナーやナイフとしても使える。さらにプルタブ起こしやペットボトルオープナーという非日常で役立つ機能もついている。

製作:ニッケン刃物株式会社


OUROBOROS CLIP

アウトドアに特化したカラビナクリップ。挟み口が10mm以上あり、キャップやグローブなど厚みのある物でもしっかり挟める。さらに耐荷重25kgとなっており、重いものでも楽々吊るせる。創業45年の老舗町工場が製作しており、部品や素材も国内産のみを使用している。防弾ガラスにも使われる、耐衝撃性や耐候性などにも優れている高強度樹脂を使用。アウトドアではグローブや帽子など、着け外しすることが多い。ただ外した後そのまま置いておくと、風に飛ばされてしまう。毎回どこかに収納するのも面倒くさい。手荷物は邪魔になる。そんな時に、このカラビナクリップが役立つ。

製作:株式会社 丸八化成


KIRIKO SQUEEZER

江戸切子の技術によって、使いやすさと美しさを両立した果汁絞り器。江戸切子によって施された模様自体が絞る構造になっており、その深いカットが小さな力で果汁たっぷり絞りやすくする。江戸切子をカットする道具には様々な角度の道具がある。どの紋様をどの角度の道具でカットを施せば、見た目も良く、効率も良く果汁を絞れるのか。それを追及することで、江戸切子特有の美しさを持つ果汁絞り器が誕生した。オブジェとしても飾ることができ、空間を彩る。お酒好きからお料理好きまで、特別感を演出する果汁絞り器。

製作:鍋谷グラス工芸社


HEIKINDAI BENCH

自宅で楽しむ平均台。バランス感覚は立つ・座る・走る・跳ぶなどあらゆる動きに必要な能力と言われている。そのバランス感覚などを遊びながら養える平均台を、暮らしに馴染むようにリデザインした。家庭用に絶妙なサイズになっており、耐荷重500kgで長持ちする頑強な構造になっている。学校向けに30,000台以上の平均台を生産してきた、富山の運動器具メーカーが製作。

製作:波多巖木工所


OUROBOROS CLIP OBORO

暗闇で光るカラビナクリップ。 太陽や蛍光灯から蓄光し自ら光り、暗所で視認性を高める。夜のアウトドアや防災に加えて、日常生活でも役立つ。端材をリサイクルした樹脂を使用し、蓄光顔料を直接練り込んだ。非常時や夜間など暗い所では物を目立たせたり、挟んだり、吊るすことが必要になる。その際に自ら優しく光ることで、暗所で視認性を高めるカラビナクリップ。

製作:株式会社 丸八化成


FUSUMABOARD

日本の伝統であるふすまを活かした、間仕切りホワイトボード。お家でも職場でも、ちょっと仕切って居心地の良い空間に。可愛いふすま柄と実用的なホワイトボードの組み合わせで、インテリアと道具を両立させた。頑丈かつ軽量な襖の部材を使用し、端材を活用することで、素材の無駄も減らしている。卓上用に絶妙なサイズになっており、軽量で持ち運びしやすく、仕事の効率を向上する機能を兼ね備えている。

製作:谷元フスマ工飾株式会社


SUZUVERA TSUCHIME

美しい槌目模様を施した、曲がる錫の靴べら。靴や足に合わせて、形が変わる。素材である純度100%の錫は金属ながら柔らかく、足にも靴にも優しい靴べら。専用の金槌で職人さんが1点1点ずつ手加工。美しい槌目模様に加えて、鍛金のように何度も叩くことによって、耐久度や強度が増している。

製作:能作




2022年に陶芸作家として作ったもの

2019年9月から陶芸を始めており、陶芸歴も4年目になります。主に伝統轆轤を使って、年間およそ150個以上は作っています。

自分が作りたいもの、表現したいものが段々と明確になってきました。来年からは陶芸作家として、自分でデザインし、自分で実際に作陶したものを販売していきたいと思っております。

デザイン業とは逆に、効率性や量産性はあまり考えずに、自分が使いたいものや表現したいものを陶器で作っていきたいと思います。大量量産でもなく、一点物でもなく、欲しい人だけに行きわたるような、ちょうどよい数を生産していく予定です。

主に酒器と盆栽鉢などを作っています。


来年に向けて

今年も応援いただき、誠にありがとうございました。来年もたくさん面白い商品やプロジェクトを発表する予定ですので、ぜひご期待ください。

30歳になった2022年は結婚したり、引っ越ししたりと色々なこと起きた年でした。日々楽しく過ごすことができて、感謝感謝です。

良いお年をお過ごしください。来年も宜しくお願いします。


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