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ESPRESSIVE-1 2021 (パルプドナチュラル精製)

昨年で3年目を迎えた木が、初収穫年となりました。
収穫期初めにポツポツ採れたチェリーは、畑のみんなで味わい、収穫ピーク期に採れたチェリーは、パルプドナチュラル精製として、初めてちゃんと精製する事にしました。

初収穫したコーヒーについてはこちら👇

パルプドナチュラル精製とは

別名、ハニー精製とも言われ
収穫したチェリーの皮だけを取り、ミーシュレージ(ぬめり)を残したまま乾燥させていく方法です。

収穫したチェリー

皮を剥くとこんな感じ

シンプルに書くとこれだけですが、やり方は様々です。
僕が今回行った、パルプドナチュラル精製は、ビニールハウスの中で干す、というものでした。

2日目

まだ透明感あるミーシュレージ


1週間

ミーシュレージの色がだんだんとカラメル色になってきました。

10日目

少しずつ水分が抜けていきます。

13日目

美しい色

途中、コロコロと固まりになるので、お菓子に見えてきます。

ここから最後の段階になっていきます。

精製を仕上げたのはちょうど14日目でした。
まだ乾ききっていないくらいのタイミングで終えました。
気温が低くなると、乾燥時間も伸びそうです。

精製を終えると、次は脱穀です。
今は機械がないので、手で剥いていきました。

手剥きは本当に集中してやらないと進まず、約30gを剥くのに、約1時間掛かりました。

少し黄金色な感じがします。

精製を終えて

初めての精製で、変化していくのを興味深く観察出来ました。
2週間では乾かしきれず、早まってしまいましたが、乾くのを待つまで精製するとどうなるのか気になり、今後の宿題です。
そして、ビニールハウスで干すメリットは、風の影響を受けにくい事だなと感じました。
糸満は風が強く、精製が早く終わるのを予想していたので、野菜の育苗ハウスのスペースで乾燥させることで、「じっくり」精製できると思いました。
結果、2週間経っても乾ききらなかったので、面白い発見でした。

このロット名を、今期は仮名として
「ESPRESSIVE−1」

「エスプレッソで表現する珈琲」
という意味を込めて付けました。

渾身の初ロット

焙煎へ

焙煎は、COFFEE  POTOHOTOの山田さんにお願いし、「エスプレッソ用に」と、注文をつけてバトンをお願いしました。

そうして出来た、初珈琲豆。
思ったより、いい香りと見た目。
エスプレッソにするのが楽しみです。

山田さんに感謝。

ニハゼ入り口の焙煎度にして頂きました。

抽出へ

そのまま、山田さんに抽出もしていただきたく、お願いしました。
1ショットしかできない中、抽出してくださいました。

匂いかぎ
初ショット!

これが、僕のコーヒー の初日の出です。
それだけで感無量となり、あまりこの時の味を覚えていません。笑
思ったよりもしっかりしたコクと、精製で付いたのかなと思う明るさがあったように感じます。

あと1人、抽出をお願いしたい方がいたので、残りの1ショット分は、その方へ。
THE COFFEE STAND の、上原さんです。
上原さんも快く引き受けてくれました。

固められる初ロット
やべークレマ出るやん!

この時、あ!、と思いました。
コクがあり、余韻が長く続いていく風味に、思いの外、うまく精製できてるかもと感じました。
沖縄産のコーヒー豆を何度か飲んだり、抽出したりしてきましたが、サラッとする印象を持つ特徴が多いように感じ、僕のもそんな感じになるのかと思っていました。

おわりに

初めてのコーヒー作りをし、焙煎人、抽出人へと繋げることができて感無量でした。
お二人には、いつも感謝しかありません。
今回も、良い経験をさせて頂きました。

今期は、これがメインのロットになり、終わってしまいましたが、生豆を作っていく方向性がはっきりと見えました。

「エスプレッソのための生豆作り」

これから僕がコーヒー 栽培をしていく道は、この方向になります。
まだまだ採れる量が少ないので、提供できるかわからないですが、そのための木作りと精製をしていきます。

やっぱりエスプレッソが面白い
そして
皆さんとも共有したい

ちゃんと伝えられる日が来るまで
精進していきます。

一読くださりありがとうございました。

眞喜志 泰斗

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