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出会った言葉によって僕の一部は創られる

noteを書くようになって、いつかネタにならないかと思い、iPhoneにいろいろメモを取ることが多くなった。

今日久々にそのメモを覗くとこんなタイトルがあった。


「本、残したい言葉」


そんなに読書家ではない僕にも好きな小説やエッセイがある。
それはもちろん物語の内容自体が感動することもあるのだけれども、
心を動かされたたった一文があるだけで「好きな本」にランクインすることがよくある。


そんな一文に出会えた瞬間、反射的にスマホに記録した言葉たち。
申し訳ないですが、出典先が記録されていない言葉たちです。

口先だけのいたわりや患者が信じてもいない励ましは、
かえって彼らを孤独にさせることを、
この不器用な青年は何処で学んだのだろうか。
ベッドの横に跪いていたガストンの姿勢は折れ釘のようで、折れ釘は懸命に塚田のこころの曲がりに自分を重ね合わせ、塚田と共に苦しもうとしていた。
何も考えずにクリーム色の天井を眺めていたら、急に視界が揺れた。
私の涙はいつだって、私の意思よりも素直で賢くて、
必要なときに必要な分だけ流れ出す。
涙のあたたかさはいつも、無条件に私の全てを肯定してくれる。
血がつながってるからって、自動的に心もつながるわけじゃないですよね。
これいいねって言ったら、それいいねって笑ってくれる。
そうだよね?って言ったら、そうだねって返って来る。
たったそれだけが欲しくてこんなに遠くまで来ちゃいました。
当たり前のようにやっていたことが、ある日を境に当たり前でなくなる。
こんなふうにして、二度としない行為や、二度と足を踏み入れない場所が、
いつのまにか自分の後ろに積み重なっていくのだ。
昔は何とも思わなかったそんな妻の一寸した仕草をこんな遠い国の町で目に浮かべる。
その人のもっている「色っぽさ」というのは、その人の中にある不安定さに由来する。
その不安定さを、不動に固めるのでも不安に崩すのでもなく、不安定なまま、あるスタイルにまで磨き上げていくと、その人のたたずまいが、揺らぐ炎のような、いつまでも見飽きない美しさを放つようになる。


記録した当時、僕は何を思って記録したのか、定かではない文章もあります。
けれど、その一文に出会えた瞬間、何かしら心が動いたことは確か。
動いた心の分、僕は何かしら影響受けていることは確か。
僕の考え方や言動の端々に表れるのは、そんな一文たちの影響の延長線上なんだと思います。

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