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短歌は四次元ポケット

こんばんは、まいどおなじみの(?)高橋です。

たまにはハウツーというか、テクニックぽいことも語ってみたくなりました。
大学で短歌史の研究したとか、著名な歌人先生に師事してきたとかじゃないので、お手柔らかにお願いします。気楽にね、

〜〜〜〜〜
私、下の句でリフレインさせるの好きなんかな。
JPOPとかのラストサビみたいで、ちょっとエモいやろ?ってドヤ顔しながら投稿してます。

え、文字数余ったからとりあえず詰め込んだんじゃないのって?そそそそそそんなことないですよ!!

今回は、駅前送迎ロータリーの歌で解説。

乗せては去って
停めては乗せて

ここ、最初は順序逆にしてました。

停めては乗せて
乗せては去って

うーん、どっちがいいかな…

駅ビルのカフェの、なんかこれ私もウインドウディスプレイの一部みたいになっとるけど、仕事終わりでヨレっとした私なんかでええの?と戸惑うほど、おしゃれで開放感たっぷりな窓ガラスに面した席で、ルイボスティー(コーヒー好きなのですがカフェイン弱くて)をちびちびすすりながら悩んでおりました。

↑てか情報量多過ぎ。よくこれで短歌なんてやってるよねって自分でも思う(笑)

数えたら141文字ありました。
なんなら「カフェの片隅で悩んでました」の13文字でええのに。それが141文字て。10倍超えたわ。

で、ですね。下の句どうしよう問題ですよ。

ロータリーに、次々と車が入っては出ていく、規則正しいようで、不規則な流れ。

この車、けっこう長いこと待ってるな。後ろから何台か、先に出て行ってる。
約束の時間、どっちかが間違えたんかな?
早めに着いて待ってたいタイプかな?

雨ににじむ、ヘッドライト。(中島みゆき歌いたくなってきた)

待ってるのは車側だけじゃないのね。軒下でぼんやり佇んでいるあの人、この人。スマホを見つめてるのは、暇つぶしかLINEの返事を待ってるのか。

車を待ってるのかと思ってたら、大通りの信号を渡って来た人に向かって、手を振って駆け出す人…

そんな複雑な海流のように、絶えず流れ続ける人々の往来や心の動きを、下の句のリフレインに詠み込んでみました。

駅前送迎ロータリーの静かな流れは、終電まで続きます。
駅の利用者のために働いてる人たちもいるから、もっと遅くまで動いてるのかな?

もうちょっと長い小説とか映画とかなら、ひとりひとりの小さなドラマも、丁寧に細やかに描いていけるかもしれないけどね。

31音でそれは、ちょっと難しいなぁ。

短歌とか俳句とかって、短い言葉で世界や物語を「切り取る」のがすごいですねって言われることあるけれど。
ふだん短歌詠んでる身としては、さらに音数が少ない世界にいる俳句詠みさんに対して、憧れている点のひとつでもあるけれど。

切り取るのだけがすごいんじゃないよ。
切り取った一枚の絵の、背景に広がるたくさんの物語を想像させるのがすごいんだよね。

行間を読ませるとか、余韻をにじませるとか。

そういう歌を詠んでいきたいです。

ペラっと軽いお気楽なのも、両方ね♪

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