見出し画像

2022日本選手権に向けて

日本選手権出場決定

本日、大宅楓選手【大東建託パートナーズ】の2022日本選手権出場が決定しました!バセドウ病の手術から復帰し、3000mSCでは、2度目の日本選手権出場になります。

私にとっては、通算19度目の日本選手権への挑戦。
過去3回の日本選手権制覇、世界陸上、アジア大会日本代表選手輩出から、4位、9位、予選落ちなど、酸いも甘いも、たくさんの思い出があるのが、この日本選手権という舞台です。

今年の舞台は、ヤンマースタジアム長居🏟
大宅選手にとっては、地元・大阪での日本選手権になります。

画像2

800mから3000mSCへの転向

大宅選手の主戦場は、元々800m。日本選手権初出場となった2015年大会では、初出場ながら4位に入賞しました。

この年の日本選手権リレーでは、4×400mリレーにおいて、日体大チームのアンカーとして出走。

800mでの日本選手権入賞者が、3000mSCに進出した例はいくつかあって、現在の女子3000mSC日本記録保持者の早狩実紀選手(当時)、私の教え子の辰巳悦加選手(当時)が、長年、日本代表選手として活躍しましたが、800mでの日本選手権入賞者+日本選手権リレー出場者となると、過去例はなく、常識外れとも言える挑戦でした。

陸上競技経験者であれば、ご理解頂けると思いますが、400m・800mの選手が3000mSCに転向というのは、普通は考えにくい転向ですよね。
まずもって、トレーニングのやり方が違いますし、選手の適性や、強化にかける時間、スポンサーの理解など、様々な要因が複雑に絡み合うので、簡単なことではありません。

大宅選手を勧誘した当時、まず、大宅選手本人が困惑…苦笑
日体大の石井先生に、お話した時も、「1500mまでは考えられるけど・・・」と困惑されていらっしゃいました。まぁ無理もありませんよね。常識外れですから・・・

世界で戦うために

先述の辰巳選手も、800mからの転向で、当初は5000mでのオリンピック出場を考えていました。なぜ私が、このような発想を持って、選手を指導しているのか?

元々、駅伝日本一という目標を掲げて、リクルートランニングクラブのコーチになった私ですが、1998年にアメリカで行われたグッドウィルゲームズという大会で、初めて国際レースを経験した時、世界のスピードに、圧倒されました。「こんな陸上競技があるんだ」若干25歳の私にとっては、衝撃的な経験でしたね。

画像1

カクテル光線の中、世界チャンピオンS・オサリバン選手が見せた鮮烈なスパート。競技終了後、一緒に写真を撮って頂きましたが、あの時、自分の進むべき道、目標が定まった気がしました。

目指すは、「世界の舞台」その世界の舞台に立つには、日本選手権という関門を突破しなければなりません。
この大会から帰国後、年に一度の日本選手権という舞台を強く意識することになりました。

出場できなくなって感じたこと

2004年から2013年にかけての10年間は、選手にも恵まれ、出場するのは当たり前、10年のうち、入賞を逃したのは、2回(新人選手の1年目だった)だけと、出場や入賞は、最低限の仕事と考えていました。

それが、大宅選手のバセドウ病の罹患によって、2018年から2020年までの3年間は、参加標準記録を突破することができず、日本選手権への出場は叶いませんでした。

TV越しの日本選手権。とある方から言われた「トラック&フィールドのプロ選手が、日本選手権に出れなければ、商品価値なし」というひと言が重く、悔しく、この3年間は、本当に苦しかったです。

出場できなくなって感じた日本選手権という舞台の重み。
出場できる喜びを感じながら、大宅選手と共に、日本最高峰の舞台で戦いたいと思います。

女子3000mSC日程

大宅楓選手が出場する日本選手権女子3000mSC決勝は、

6月11日㈯ 17:20スタート
NHK総合で生中継

の予定です。エントリータイムは、13人中11番目と、劣勢ではありますが、ベストを尽くして頑張りたいと思います。

大宅楓選手【大東建託パートナーズ】への温かい応援を、何卒宜しくお願い致します。

画像3


この記事が参加している募集

私のスポーツ遍歴

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?