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【盆踊りとバレエ】肩を下げる、とは?


今回は、かなり個人的な探究心からきた話題。


私、もともと極度の猫背で。
酷い姿勢で、人生の半分以上を過ごしてきました、、

昔の写真や踊りの動画を見ても、ありえないくらい肩がガチガチで上に上がっていて、背中がぐいっときついカーブになっているのです、、



ストレスを溜めやすい内気な性格で、緊張しやすかったのも大きな理由かもしれません。


極度の猫背だと、見た目はもちろんよろしくないのですが、気分も落ち込みやすくなり、とても肩凝りが酷かったり、身体全体のバランスが悪くなり、踊りも上手く踊れませんでした。


両親や周りの人から、姿勢の悪さを指摘されることも多かったのですが、酷い姿勢は指摘されて簡単に治るようなものではありません!

その時は、肩を後ろに下げたりしていましたが、それを習慣にすることもできず、肩凝りと格闘しながら過ごしていました、、



5年かけて猫背を完治させた


それは、私がミュージカルの舞台を目指して、オーディションを受けていた頃に、起こりました。


とある舞台稽古の練習をみた、師匠から、
「かなこちゃん、猫背がもったいないね」とのアドバイスが。


それまでも、姿勢が悪いという自覚はあったので、自分なりに簡単な自宅トレーニング(体幹トレーニングのプランクなど)をしていましたが、それでも長年の姿勢はなかなか強者で、、愕然としました。

カイロプラクティックなど、骨格の歪みを整えて、疲労を取ったりも定期的にしていたのですが、それでも追いつかず、、


そして、絶対に猫背を完治させてやる!と謎のスイッチが入りました!



一年間、クラシックバレエを基礎訓練からみっちりと、解剖学的に身体を鍛えて週4日。

さらに、ゴールドジムでバレエの為の筋肉をつけるトレーニングメニューを隔週で行いました!


その日々の地道な行動のおかげか、以前よりも猫背がなくなりました!普通に暮らしている分には猫背だと気づかれないレベルに。



しかし、意識をしなくなると、またはストレスがかかると、方が上がるという癖は取れず、、


踊るときも注意していないと、肩が上がって踊りの見栄えが半減してしまうし、運動した後には酷い肩こりもありました。


段階的には8割改善しましたが、まだまだ肩こりや肩のポジションの誤りがあります。




さらに、転機となったのが、コロナ禍でほぼ全てのことがオンラインに切り替わった時です。



ダンススタジオのレッスンもリモートでオンラインに切り替わり、ずっと受けたかった先生のクラスを受けられるように。

そこで、ダンスだけではなく身体の基礎作りの方法も教わりました。


胴体訓練法という身体を踊れるように改善する方法を学び、特に肩甲骨を独立させて自在に動かせるようにするトレーニングは私にはピッタリでした!


これは、姿勢がほとんど改善された今でも、毎日朝起きた時と寝る前に1セットずつ続けています。



さらに、定期的に通って筋肉量を維持していた地域のジムも閉鎖されてしまったため、自宅でできるトレーニングに切り替えることに。


HIITトレーニングという短期間集中の自重トレーニングをスタートさせ、肩を下げるためであったり真っ直ぐな姿勢を維持するための筋肉に特化したメニューを毎日続けました。結果4年ほど毎朝続けていました!



このようにして、コロナ禍が終わった頃には、9.5割の猫背が改善されていました!



美しい肩ポジションは万国共通?



私がダンス人生で一番指摘されたことが
「もっと肩を下げて」
だと強く思っています。


それで、なんで肩を下げる必要があるのだろう、、?と根本の所まで考えてきました。



一番思いつくのは、
踊りは身体の美しさをつくりだし見せるという大きな目的がある。
首が長く細いことが、古今東西共通の身体美とされている。

つまり、踊りの目的の達成のためには、肩を下げて首を長く綺麗に見せることが重要なポイントとなるということ!



もちろん、世界は広いですから例外も探せばあるかとは思います。

男性的な筋肉美を美とするダンスもありますよね!



ただ、踊りは女性の行為とされてきた歴史は長いのです。

先史時代の日本では、女性のみが神の声を聞くことができるとして、祭り事では女性が踊る役割を担っていました。

現代でも、ダンス人口は知っている限りでも7割は女性です。ストリート系のダンスなど男性の方が多い分野もありそうですが。



踊りと美術というのも、同じ芸術的感覚的な部分で重なっていますね。

その絵画や日本画に目を向けてみても、描かれる人間像は、曲線美がありなだからなスッとした肩甲骨周りが見られます。



解剖学的に理にかなっている?


また、他のポイントとして、肩を下げた状態の身体の方が身体全体がスムーズに動きやすいという、物理的な理由もありそうです!


例えば、肩を思い切り上げた状態と下げた状態をつくり、それぞれのときに首を色々な方向に曲げたりねじったりしてみてください。

どうでしょうか?

肩を下げたときの方が、首周りが自在になり、力をそこまでいれなくても動かしやすくないでしょうか。


また肩を下げた状態というのは、肩甲骨周りの筋肉を使い、後ろ地面方向に押し下げた状態です。筋肉は縮んでいる状態で、背中全体の軸も強くなっています。

ここにさらにお腹側のみぞおちからお腹の下辺りの筋肉も力を程よく入れて支えをつくれば、前と後ろのバランスも良くなりブレない身体の軸が完成します!



この考え方は、西洋的な舞踊の考え方ですが、日本でも多くの伝統芸能でも、お腹に力を入れるというのは基本的な形とされているのではないでしょうか。


舞踊では、ブレない軸のある身体というのが、決まった振り付けを踊るためには必要になります。

ヨロヨロしたり、片足重心ができないと、大切なポーズもうまく取れません。回転の動作も失敗しやすくなります。


特に日本では、もともと祭りのために踊られていましたから、神の祟りを起こさないために、厳密に型を守る必要があったともいわれています。



あなたの肩はどこにいますか?


肩だけひたすら考えてきましたが、まだまだ話しきれないくらい奥深い世界が広がっているんです!


肩のポジションは、直接的に踊りの見栄えや上手さに影響を与えます。


肩をスッと下げられるようになれば、踊りに余裕があるように見えて、シルエットもさらに美しくなり、筋肉への働きかけで身体の軸も強固になり、、良いことずくめですね!



沢山のダンサーを見ていても、踊っていると肩に力が入ってしまって上がっている方は一定数いるようです。

私も肩で重心を取ってしまうタイプですが、意識と訓練次第で改善できることがわかっています。


まずは、自身の肩周りの使い方について客観的に観察してみる。そして、もし勿体無い状態を発見したら、毎回踊る時に意識して肩を下げ続ける。そのために必要な筋肉を鍛えながら、意識し続ければ少しずつですが、理想の姿勢に近づいていくはず、、!



これからも肩についてはいっぱい考えていきたいと思いますので、読者様で何かご意見ご感想などありましたら、どしどしお待ちしています!


それでは、高尾可奈子でした!

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