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プロダンサーが教える! 盆踊りの魔力10選 前編


はじめまして、イベントモデルでダンサーの高尾可奈子です!



私は2023年、コロナが一段落し、
4年ぶりに全国のお祭りが復活した夏。

ふと訪れた近所のお寺のお祭りで
盆踊りに出会ってしまったのです、、



夢中になりすぎて、毎日盆踊りに通う
新人盆ダンサーの私の視点から
盆踊りの惹き付けて止まないポイントを
10個!お伝えします。

(因みに、私の踊るジャンルは、
ジャズ、タップダンス、バレエです!)


早速いきましょう!




巣鴨駅前特設会場にて


【盆踊りの魔力 その1】

世界一、開かれた、ダンス!!!



世界には、
沢山のお祭りダンスがありますよね!


サンバ、アイリッシュダンス、タンゴ、ワルツ、フラメンコ、、


まだまだ知らない民族舞踊など合わせると
数えきれない種類の数ですが、、




日本の盆踊りほど
すぐに踊れて、楽しく

さらに
国籍年齢性別問わず老若男女すべてを
受け入れてくれるダンスは
ないのではないでしょうか!!



誰でも参加できます、、という
優しい文言通り
あなたも今すぐ踊り始められますよ!



築地本願寺の盆踊り大会




【盆踊りの魔力 その2】


地域ごとに、独自の進化!!

(しかも現在進行形で)



盆踊りの面白いところは、
となり町にいけば
流れる曲目が全く違うところ!


その地域(県、市区町村など)によって
オリジナルの音頭が、沢山存在するんです。



私はまだまだ盆踊りは初心者ですが、
としま音頭、千代田音頭、巣鴨音頭、大塚音頭などなど、、

地域独自の歌と振りに
どんどん出会っています!


さらに、

同じ曲でも会場によってお手本の方が踊る
振り付けが違うことも!



さらに、さらに、

毎年、新曲目が生まれているんですよ!



地域ごとに独自の進化を遂げる盆踊り。
個性がふんだんに詰まっています!



池袋サンシャインシティの盆踊り会場



【盆踊りの魔力 その3】


みんながみんなの先生?!!


集団で踊るダンスを想像してみて下さい。
ほとんどの場合、
センターで踊る人がいますよね。


では、盆踊りの場合、どうでしょうか?



そうなんです!
盆踊りには、センターがない!


やぐらを囲んで、
綺麗な何重の輪になって踊ります。


やぐらの上で踊るお手本の人たちは、、
と思うかもしれません。



しかし、やぐらの上の人たちも
輪になって踊っているんです!



つまり、センターがいません。

全ての人が、前の人の背中を見て動く、、
みんなが先生でお手本で、
みんなが真似していく、、

これって実はすごいですよね!



それぞれのエネルギーがひとつ繋がっていく
高揚感は一度は味わうべし。




渋谷の中心で盆踊り



【盆踊りの魔力 その4】


半端な繰り返しの美しさ!!


盆踊りの振付は、とにかく短い!
同じ振付を、一曲が終わるまでに
何周も繰り返すというスタイルです。


曲は、同じメロディーで歌詞を変えて
一番から何番と続いていきますが、、


実は
振付の一周分とメロディーの一周分の
長さが違っている!!
そんな曲が有名な音頭に多くあるのです!


脳の体操みたいで、最後まで新鮮な気分で
踊ることができます。

風流な歌詞と、
普遍的な動きが絶妙に重ならないところに、
粋を感じられるんです!


振付の途中で曲が終わるので
最後のポーズが何になるか分からない、
そんなドキドキ感もありますね。



そして、半端な美学にはもう1つの視点も!

かの有名な炭坑節。
実は、この曲、リズムが一筋縄では
いかない不思議な魅力があります!


日本的なリズムは表拍です。
手拍子をするなら、

パン、休む、パン、休む、、

こういうリズムです。


反対に、西洋的なリズムは、裏拍です。

休む、パン、休む、パン、、



盆踊りの振り付けは、表拍で進みます。

フレーズの頭で動き出すイメージですね!



炭坑節もその形式通り、シンプルな振付は
表拍で綺麗に進んでいきます!





しかし、気づくと、、
「裏拍で踊っている!!!!」

この体験は、現代であっても衝撃的でした。



実は、炭坑節の歌の方が、
どんどん拍子が変わっていたのです!

4/4、3/4、さらには2/4、、



どんどん変わるリズムに、変わらない振付の組み合わせは面白いですね。




恵比寿駅前盆踊り会場



【盆踊りの魔力 その5】


どこでも超変形ステージ!!


さて、盆踊りには何が必要でしょうか?

太鼓、踊り子、音響、マイク、音源、パーカッション系の楽器、幕、司会、うちわ、浴衣、手拭い、、


色々と思い浮かびます。



しかし、極論を言ってしまうと、、

「櫓(やぐら)」と「地面」だけあれば!
盆踊りは成立してしまうのです!!



(主催者の方が、より参加者や地域の方に楽しんでもらうべく、かなりの資金と労力をかけて、素晴らしい盆踊り会場を作り上げていらっしゃることは、忘れずに!)


太鼓がなくても音楽があれば大丈夫。
音楽がなくても音頭(掛け声)のみで大丈夫。
浴衣がなくても洋服で大丈夫。



そして、最後に必要になるのが、、
人々が集う中心と、踊る場所。
たったこれだけなのです!


踊りの中心をつくるのが、やぐら。
木でできた高い舞台を指します。

中心が定まれば、人々が集まってきて
そこから自在に人の輪が作られます。
ひとつの大きな輪だったり、
何重にも輪ができたり、
その場の人数や踊りの流れに応じて
自然発生的に地面が自在な舞台になる。



これってなかなか素晴らしい現象です!



新橋こいち祭のやぐら


いかがでしたか?

次回は後編を公開予定です!










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