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映画『窓ぎわのトットちゃん』を観て。

お正月に地元で素敵な映画を観ることができた。

「窓ぎわのトットちゃん」

タイトルだけは知っていたけれど、原作本を読んだことはない。
内容も知らなかった。

それでもどんどん作品の世界に引き込まれていく…

きっと最初は、素晴らしい映像美に惹かれたのだろう。
本当に、映像を見るだけでもあっという間の2時間だったと思う。

話の内容は、決して誰もがワクワクドキドキするようなものではなかったかもしれない。
それでも、まるで画面の中に吸い込まれるような見たこともない映像に、飽きることはなかった。

近くの席に2〜3歳くらいのお子さんもいたけれど、グズるようなこともなく、最後まで大人と一緒に観ることができていたようだった。

そんな映画だ。

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※ここからネタバレ注意!



観る前までは、話についていけるかどうか不安だったけれど、何の心配もいらなかった。

そして、人によって、とても深い内容だともとれる映画だと思えた。

自分にとっては、育った環境などが強く思い出された。

今とは違う、学校がもっと厳しかったであろう時代。
作中のトモエ学園のような、こんなに自由な学校があったものかと驚かされた。
そして、なんだかほっこりとした気分にもなれた。

当時でも珍しかっただろうけれども、今でもこのような学校があるとは聞いたことがない。
少なくとも自分は知らない。

自分の知る限りでは、良くも悪くもカテゴリー分けされてしまった子供たちが通う学校があるような気がするだけだ。

何が子供たちにとって一番なのかは分からないけれども、少なくとも自分は、もしトモエ学園のような学校が本当にあったならば通ってみたかったと思った。

そして、全くジャンルは違うけれども、前回観た映画、「福田村事件」とそう変わらない時代だろう。

戦争などによって、何となく殺伐としたイメージのある時代。
そんなイメージとはかけ離れていた。

 "アニメだから" という理由もあるかもしれない。
鮮やかな色彩に満ちあふれていた。

福田村事件の感想でも少し触れたけれども、少なくとも人々の心や体は、何十年、何百年と経っても、そう変わらないだろう。
遠い昔のことのようで、きっと今と変わらないことはたくさんあるような気がした。

楽しいことも嬉しいことも悲しいことも…
どんな出来事が起こっても、時代に関係なく今の自分たちも同じような感情を持つだろう。

最後は、だんだんと世の中が暗く変わっていくような様子が見てとれたけれども、あくまで客観的に見てそう思えただけなのかもしれない。

もし自分がその時代に生きていたとしても、"大きな戦争によって日本が負ける"、"これから大勢の人が亡くなっていく"…
そんなこと、想像もできなかっただろう。

今現在はどうだろうか…

大きな災害や事故が続けざまに起こってしまっている。
大きな事件も多発している。

それでも、どこか他人事で、全体を客観視することは難しい。
目の前のことで精一杯だ。

これから世界はどうなっていくのだろう…
何か大きな変化が起こっているとしても、それに気付ける人は居るのだろうか…

よく、ネット上や街頭などでも何かしら活動をされている人がいる。

自分にとって都合の悪いことや、特に興味を持てないものには、目を背けることが普通になってしまっている気がする。
けれども、そういうところに本当のことも隠されているのかもしれない…と、少し思った。

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話が映画から脱線してしまっているけれども、普段あまり自分から映画などを観ることはない。
だからこそ、色々と思うことがあるのかもしれない。

今回も、帰省ついでに連れて行ってもらえたけれども、本当に良い経験だった。
しばらく忘れることはないだろうし、一つ一つの映画の記憶が強く印象に残る気もする。

何かと比べることはできないけれども、こちらも間違えなくオススメの映画だと思う。

観に行けて本当に良かった。


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