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3つの常識を疑うと見えた大切な事

これ本当の話なんですが、セブで働いていた時にお客様へ自己紹介した後に「イヤー日本語お上手ですね!」と言われる事がよくありました。日本人スタッフですと自己紹介したんですが、、、そういえばテレビ「明石家電視台」に出た時も、さんまさんから「嫁とどちらが日本人が分からん」と言われてしまいました。セブでは現地の人にセブ語で話しかけられ普通に応対してました。
という事ですっかりフィリピン人なった私から見る日本の常識について今日はお話ししてみたいと思います。

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良い悪いは紙一重、違いを分かる

セブで暮らして感じた事は、日本人とフィリピン人の感覚の違い、常識の違いでした。
モチロン十羽ひとからげの様に、個人個人を無視して「こうだ!」と決めつける訳ではないのですが、文化・風習の違いから傾向を見ると言う感じです。
それは主に3点あって
1. 時間感覚の違い
2. 約束の重さ
3. 準備の大切さ

です。こちらについて感じる事を書いていきます。

1. 時間感覚の違い
言わずと知れた日本は厳しいと言う傾向があります。
だって電車が3分遅れたら、車内アナウンスでお詫びが流れる国は他に聞いたことありません。それどころか20秒早く出発した電車が時間を守らなかった事を謝罪しています。(これは鉄道営業法違反らしい)
ちなみにのんびりの代名詞で「フィリピンタイム」とも呼ばれる彼らの時間感覚も凄くて、平気で2-3時間遅れてきます。しかも悪いと思っていないのか謝りません。例えば12時に待ち合わせをしていて、日本人は5分前ぐらいに来ないとOKにならないです(丁度にきてもギリギリやと言われてしまう)が、フィリピン人は12時に自宅に居ても行く用意をしてたら(行く意思があったから)それはギリセーフになるみたいです。だから待ち合わせに遅れた嫁は家に電話がかかってきても普通に「今向かっている」と返事しています。
それに日本はスピードも速いですね。日本に帰ってきてもう10年目になりますが、私は未だにハイヒールの女性の歩くスピードより遅いです。毎朝駅へ向かう時、OLはおろか女子学生にも負けてしまいます。「時は金なり」なんですが、私は息切れしそうで大変です。

2. 約束の重さ
日本人は律儀だと思います。あの人と先に約束したからこの日は申し訳ないけど駄目だと先約をとても大切にします。だから一旦約束しておくと予定も立てれるし、計画の進捗状況を予想できます。
フィリピン人は約束を守らないイメージがありますが、そんな事はないです。フィリピン人も工場の生産現場や介護の現場、他にも3Kと言われる職場でも真面目に働きます。時間はルーズですが、約束自体は反故にはしません。何故約束を破るイメージがあるのでしょうか?

それは考え方の違いにより日本人が大切と思う事で守らない場合もあるからです。例えばフィリピンはお金持ちが貧しい人に施す文化があるので、借金の返済は遅れがちだし場合によっては「あんたにとって100ペソ(200円)は‘はした金’だけど、俺にとっては家族の食事に欠かせないお金なんだ。(この100ペソ返済なしでも)そんなに困らないなら返さなくてもいいよね?」みたいな論理が通ってしまいます。だから返済の約束は守られない事もあります。

又、仕事の期日もそうで、仕事より家庭の方が優先順位が高く残業は出来るだけしたくない、早く家に帰って家族と過ごしたい、が大切です。それに仕事が完成すると例えば建設現場は明日から収入が無くなり生活が苦しくなります。それならゆっくりやるか!なんて気持ちになるんです。だから工期の期日も余り守られないです。賛否はあるでしょうが、彼らの気持ちを理解する事が様々な対応で役に立つのではないかと思っています。

3. 準備の大切さ
日本ではプロジェクトが立ち上がるとしっかり準備して、極力トラブル発生しない様にしっかり考えて予測して対応を考えて取り組んでいきます。
それに対してフィリピン人は、会議で誰かがアイディアを出すと「それ最高!じゃ君リーダーで指示してね」てな具合であっさりプロジェクトが始まるんですが、詰めてない分途中で問題続出。その度あれやこれやで大騒ぎしながら進めていきます。

精神的に楽なのはどちらでしょうか?一見トラブルの少ない日本スタイルが何かあっても対処できる安心感があるからよさげに見えるかもしれないですよね。

でも私はこれが大変だと感じます。リーダーとして一人で起きてもいないトラブルを予測してどうなるかを仮定し、さらに解決策を考えてその手順も準備するって大変。まだプロジェクト実働していないのでどうするかメンバーに相談もしにくいですよね。動き出すときエネルギー残っているか不安です。
その場しのぎの様にスタートしたフィリピンスタイルは、迷走スタイルだから、トラブルがすぐ発生するのですが一人で解決できず、絶対にメンバーに助けを求めます。チームでアイディア出して取り掛かる。これが最後まで何度も起きるから、問題が起きても慣れてもう動じません。日常です(苦笑)お互いに助けを求めるも日常。可哀そうな人に弱いフィリピン人は困っている人の相談に乗ってあげます。チームワークが育ちそう。

スタイルの差は
日本は最小限の結果を担保する為に最大限の努力をする
フィリピンは最小限の努力で、最大限の意結果を夢見る

って感じですかね。

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今の時代を乗り切る形

結局、どういう形が一番理想化と言えば双方の良い所をマッチさせたハイブリッド型が一番だと思うのですが、今はコロナみたいに全くの予想外の事が普通に起きて、色々な事が瞬時に変わってしまう状況には日本的なやり方より、その場しのぎでも対応して、トラブルが起きる事を前提とした心構えと体制の方がマッチしているように思えます。

だとしたら日本人として今まで信じてきた常識から疑う事が大切だし、大きなかじ取り変更のヒントが海外の常識の中にあるように思えてきます。PDACばかり追いかけていたら、大きな変革についていけない怖さがあります。何度か書いた「弱肉強食」から「適者生存」への変化を毎日ひしひしと感じているのです。

最近芸能人の自殺のニュースが多くて嫌な気持ちになりますね。不景気になると増えるのではないか?と予想もあります。一方フィリピンはカトリックが「自殺は罪」つまり神様からもらった命には役目があって、勝手に役目を果たさぬまま死んでは行けない。時が来れば神様が天に招いてくれると考えてます。2016年度WHO発表のデータで国別自殺者数は韓国が10万人中26.9人、日本が18.5人に対してフィリピンは3.2人と大きく差が開いています。

真面目な日本人気質は海外から見ても大きな強みだと思いますが、同時に諸刃の剣で「幸せな人生」を過ごすを一番に考えた時、マイナスの要素になりうると感じます。
「笑う門には福来る」と言う諺が日本古来から伝わり、色々な事を分かっていると思うだけにあえてそんな事を見直すのもいいのかなと思う今日この頃です。
私はやっぱり幸せで楽しい人生を送りたいの優先順位が一番高くなります。

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