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環境を変えることは決してネガティブじゃない

結果が出るまで今の環境にこだわり、ワークし続ける人は少なくない。

その背景には、

■結果を残す前に辞めるのはカッコ悪い
■結果が残せないのに環境を変えても同じだ

といった考えがあるのだろうが、仮に能力が高い人だったとしても、すべての環境で結果が残せるとは限らないのではないだろうか。

文化や戦術で役割は大きく変わる

サッカーをやっていたので、それを例にするのがわかりやすいのだが、サッカーは11人同士で戦い、いかに相手より1点多く取れるかを競うスポーツ。

その11人をどういうポジションに配置し、それぞれにどういう役割を持たせ90分間戦うかは、10チームあれば10パターンの戦術がある。戦況によっては、スタートとは違う役割を途中から求められることも多々ある。

ここで良くあるのが、選手と監督&チームの相性が合わないパターン。

例えば、本田圭佑選手がACミランに移籍した際、彼の高い能力を評価され10番を背負ってチームに入ったにも関わらず、監督の考えやチーム戦術がマッチせず、際立った結果を残せず移籍することになった。

このことを考えると、

「能力がある=結果を残せる」

という方程式は常に成り立つわけではないといえる。

能力は環境に左右される

サッカーに限らず、スポーツ全般に言えることだが、選手たちは、

■チーム戦術や文化が自分に合っているか
■監督は自分の能力を最大限活かしてくれる人か

を見極めて環境を選んでいる。

それくらい、どこに身を置くか(どこで働くか)は選手にとって非常に重要なことである。選んだ結果、仮に、チームや監督と相性が合わなければ移籍という環境を変える決断をする。

一方、会社と社員という関係に目を向けると、このバランスがおかしいことに気が付く。

■チーム=会社
■監督=上司
■選手=社員

上記設定で考えた際に、

■会社戦術が自分に合っているのか
■会社の文化は自分に合っているのか
■上司は、自分の能力を正しく把握し、適切に活かしてくれているのか

といった、視点で環境選択をしている人があまりにも少ないように思う。

多くの人は、新卒で入った1社目の会社に長く務める。今でこそ転職が活発化してきているとはいえ、まだまだその流動性は他国と比べると低い。

よって、その人の能力がその会社での評価とイコールにされがちだ。

ただここで思うこと。そもそも、

■1社目に入社した会社や上司が自分に合っているか
■自分の能力を正しく見極めて、最大限活かしてくれているか

には大きな疑問がある。

仮に合っていたとしたら、それは奇跡に近いともいえるのではないだろうか。

環境が合わなければ変えればいい

今ある環境で結果が残せないことを、イコール、自分の能力が低いと決して判断しないでほしい。(もちろん、一定の成長努力をしている上での話。)

社員にはスポーツ選手同様、働く環境を選ぶ自由がある。結果が出ないのは、会社や上司との相性が合っていないだけで、自分の能力を最大限活かしてくれる(伸ばしてくれる)環境が他にあるかもしれない。

環境を変えることに対し、

■後ろめたさを感じる
■周りから冷ややかな目で見られる
■履歴書を汚すことになる

といった事を言う人もいるが、これは狭い世界の一時的な話であって、人生というスパンで見たら些細なことだと思う。

何より、環境に合っていないのに我慢して働き続ける方が、よっぽどその人にとっては悲しく、もったいないことだと思う。

能力を発揮できる場所で楽しく働いてほしい

会社というチームは、世の中にゴマンとある。スポーツ選手に比べれば、(入れるかはさておき)選びたい放題である。

生活において仕事に投下する時間は多い。その時間を楽しまないのは本当にもったいない。

仕事は、生活するためにお金という物理的報酬を得るという目的はもちろんあるが、同時に、自分という存在を世の中に表現する場所でもある。前者だけに目を向けるのはあまりにも寂しい。

今の環境で悶々としている人は、ぜひ、自分に合った、自分を能力を最大限活かせる環境を選んでほしいと思う。能力を最大限発揮することが、結果として報酬にもつながると思うから。

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