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ざくろちゃん、


 今回も近況報告です。

 最近、体調を崩しました。
それはGW初日(5/3)のことでした。突然、鼻水と鼻詰まりの症状が悪化し、その翌日の夕方頃に微熱を出しました。念の為、自宅に常備していたウイルス検査キットで検査をしましたが、結果は陰性でした。
 そして昨日、熱が下がって倦怠感もなくなったので、耳鼻咽喉科に行きました。そこでは症状の説明をする時多少話さなくてはならないので、少し緊張していました。しかし、花粉症の治療で2回ほど行ったことのある病院だったので、あまり質問もされませんでした。それでも、確認の為に「はい」か「いいえ」で答えられるような簡単な質問をされたのですが、それにはきちんと声を出して答えることができました。やはり、私は見知らぬ人(あまり深い関係を築く必要のない人)が相手だと話しやすいのかもしれません。

 ちなみに、診断結果は「副鼻腔炎」でした。
また数日後に病院に来るよう、先生に言われたのでまた行かなくてはいけませんが、この調子なら話す時もそこまで不安を感じなくてすみそうです。

 微熱を出して布団でゴロゴロしていた時間は、程よい休息になりました。4月からずっと気を張ってここまで走ってきたので、少しまったりするだけでも少し肩の力を抜くことができました。

本を読んだり、映画を見たり、ラジオを聴いたり、動画を見たり、ー

特に、本を短時間で一気に読んだのが本当に久しぶりだったので、なんだか幸せでした。

 ちなみにその時読んだ本は、
藤崎彩織先生の新刊「ざくろちゃん、はじめまして」です。彩織先生は「Saori」名義で4人組バンドSEKAINOOWARIの(主に)ピアノ、キーボード担当として活動されている方でもあります。

この本は、そんな彩織先生の妊娠、出産、子育てをご本人の外側から内側まで詳細に、そして繊細に描いたエッセイです。
まだお読みになっていない方も多いでしょうから、詳細は記しませんが簡単に感想を書きます。

まず印象に残ったのは、同じ「子育て」をしていてもパートナー同士でそれぞれ感じることや悩んでいることが全く違うということでした。だからこそ、お互いに自分の気持ちをわかってもらえず孤独を感じたり、それでもわかって欲しくて衝突したり、ー

 私の場合、「場面緘黙」という病気を通してそれを感じました。同じ病気を抱えている人間同士でも考え方や感じ方、病気との向き合い方まで、まるで違う。
「あの人は、私の気持ちを全然わかってくれていない」
 でも、本当はそんなことなかった。
この人も、あの人も、その人も、ー 
私と同じことを思って悩んだ日が、時間が、瞬間が、確かにあった。例えなかったとしても、これからあるかもしれない。そして、その人が自分と同じ悩みを経験していないとしても、その人が場面緘黙のことで悩んだことがないと言うわけではないのだ。
 
それに気づくまで、本当に長かった。苦しかった。それに気づいた今もまだ苦しむときはあるけれど、あの時よりは少し寛容になれた気がする。

 私には子どもをもって子育てと向き合う勇気はないけれど、せめて「自分をもって」自分と向き合う勇気だけはもっていたいと、微熱で火照る手にこぶしを作ったりしたのでした。

本当に素敵で読みやすい本なので、是非読んでみて下さい。

               また書きます。

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