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漫才の終わり方

人知れず、年始から上方漫才の終わり方(形式)について研究を進めておりました。

漫才のネタはとてつもない数があるのですが、終わり方のパターンは案外少ない。


①「もうええわ!」

②「エエ加減にせぇ!」

③「止めさしてもらうわ」

だいたいこの3パターン。

そして④オリジナルパターン
⑤形式を使わないパターン

全部で5種類あります。
言わないのを除いた4パターンに特に名前が無いのでこの本文ではキメと表記させて頂きます。

そして僕がこの題材を取り上げる理由は

上記の王道3種のうち2種が

もはや絶滅危惧種だというとこです。

このnoteを書くにあたり、上方漫才数百組を見て、オチの後のキメを調べました。


エエ加減にせぇ!を使用するのは
(敬称略、順不同)

西川のりお上方よしお、オール阪神巨人
トミーズ、ザ・ぼんち

止めさしてもらうわを使用するのは

大木こだまひびき、中川家
メッセンジャー、ティーアップ
チュートリアル、青空

もうええわ!を使用するのは、正直書ききれません。

もうええわ、に関してはアレンジバージョンも多く存在します。

上方ではありませんが、サンドウィッチマンのもういいぜ!やエンペラーのもうええっちゅーねん!

関西の漫才師さん以外は「いい加減にしろ」と「もういいよ」が今でも多用されています。

④オリジナルは相席スタートのような「お席外させて頂きます」やウーマンラッシュアワーの「もうムリ」などありますがオリジナルなので、誰かに踏襲されることは無いでしょう。

⑤キメを使わず突っ込みだけで終わるのは金属バットやたくろうがいます。

たくろうの木村バンドは時折もうええわ、を使うのですが
先日、本人になぜキメを使う使わないを分けるのか聞いたら、ネタの中での自分の感情のボルテージで使い分けると言っていて、なるほど納得でした。

もうええわ、を使うにはある程度ボルテージが高くないと出てこないのですね!!

「ええ加減にせぇ!」はトミーズさんが最年少。
「止めさせてもらうわ」は青空さんが最年少。

もしかしたら見逃している可能性もあるので、他にも使用されている方がいたら教えて下さい。

先日NSC大ライブでの大阪校在籍の全組のネタをみましたが、関西出身以外のコンビが「いい加減にしろ」を使った以外は、キメを使わないかもうええわ、の2パターンでした。

こうなってしまうと、恐らく止めさせてもらうわ、とええ加減にせー!は今使われている方を最後に消滅してしまうでしょう。

和牛の川西くんのもうええわがテレビでピックアップされた事についてブログに書かれている方の記事を紹介します。

番組を丁寧に紹介されています。


そして先人達のキメも調べました。

いとしこいし先生なんかは、漫才が綺麗過ぎるからキメを使わずオチで少し頭を下げるだけで万雷の拍手が湧きますね。

下記の動画はめずらしくキメを使われた時なのですが静かなトーンで「もうええ」だけおっしゃいます。

名作ジンギスカン鍋


そして、これは今の漫才劇場での収録ですね。ワッハ上方→5UPよしもと→漫才劇場へと名前は変わりましたが、同じ場所で脈略と漫才が続いています。

そして更にレジェンドで驚いたのが
やすしきよし師匠でした。

過去の動画を見ると、ネタの流れに応じてもうええわ!やめさせてもらうわ!エエ加減にせぇ!の王道を全て使われているのと同時に、本来キメはツッコミが使うのですが、ネタによってはやっさんがエエ加減にせぇ!と漫才を終わらせる自在さを見せてくれています。


ハッキリ言ってキングオブ漫才だと思います。

王道3パターンは本来、人間の我慢に限界が来た時に出る言葉なので、形式でいうのではなく、やはり感情を乗せる方が良いように思います。

さて長々書いていますが

ここからはもうええわ独り勝ちの理由を考えました。まぁまぁの労力を費やしたので有料ですが、返金可能にしておきますので、興味のある方は是非。納得出来なければご自由に取り返して下さいませ。

まずダウンタウンさんの影響ではないか?

と思い、過去の動画調べました。

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