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ロイターNY市場サマリーで今週を振り返る。2023年6月17日

NY市場サマリー(12日)S&P・ナスダックが高い、ドル小幅高

2022年4月以来、S&P 500およびナスダック総合指数が1年以上ぶりの高値で終了しました。インフレ指標や連邦準備理事会(FRB)の政策決定を待つ中、米国のソフトウェア大手であるオラクルは四半期決算発表を控えながら過去最高値を更新し、ハイテク株が強い推移を続けました。
S&P 500は、アマゾン、アップル、テスラなどの主要銘柄の牽引により、昨年10月の安値から21%上昇しました。一部の投資家は、強気相場の入り口に来たとの見方を持っています。
テスラは2.2%上昇し、過去最長の連続上昇記録となる12日連続上昇となりました。
CMEグループのフェドウオッチ・ツールによると、市場は13日から14日の連邦公開市場委員会(FOMC)において金利を据え置く可能性を76%の確率で見込んでおり、市場は7月に利上げが行われる確率も71%と高く評価しています。
オラクルは一時7%上昇し、目標株価の引き上げをJPモルガンから受けたことが要因です。また、決算発表後の取引時間でも3.5%上昇しています。
一方、金融市場運営のナスダックは約12%下落しました。金融関連ソフトウェア企業のアデンザを105億ドルで買収すると発表したことが、市場で高額な賭けとして嫌気されたようです。

NY市場サマリー(13日)ドル3週間ぶり安値、株・利回り上昇

ドルが3週間ぶりの安値に下落した。この日発表された5月の米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を受け、米連邦準備理事会(FRB)が14日まで開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを一時停止するとの見方が強まった
米労働省が13日発表した5月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比の伸び率が4.0%で、4月の4.9%から大きく鈍化し2021年3月以来、2年余りぶりの穏やかな伸びとなった。英ポンドは、2─4月の雇用・賃金統計が予想を大幅に上回る強い内容となったことから急騰した。
S&P 500とナスダック総合が1年2カ月ぶりの高値更新。FRBの利上げ見送り期待で強まる。半導体大手エヌビディアが時価総額1兆ドルを突破。中国人民銀行の金利引き下げで中国企業の米上場株が堅調。アリババやJD.comが上昇。インテルはソフトバンク傘下アームのIPOに関連し上昇。

NY市場サマリー(14日)株まちまち、ドルは安値から切り返す

米連邦準備理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置くと同時に、年内に合計0.50%ポイントの利上げを示唆。株式市場は不安定ながら商いは膨らんだ。テスラは13日の連続上昇記録が途切れ、エヌビディアとブロードコムは終値で過去最高値を更新し、S&P 500とナスダック総合も1年2カ月ぶりの高値を更新した。

NY市場サマリー(15日)ユーロ対円で15年ぶり高値、株上昇

ユーロが上昇し、対円で15年ぶり高値、対ドルで5週間ぶり高値を付けた。欧州中央銀行(ECB)が8会合連続で利上げを行い、さらなる引き締めを示唆したことを受けた。
S&P 500とナスダック総合は1年2カ月ぶりの高値を更新しました。米国の一連の指標が好感され、インフレに対する利上げ懸念が和らぎました。高い株価収益率(P/E)を持つアップルとマイクロソフトが上昇し、過去最高値を更新しました。幅広い銘柄が買われ、S&Pの11セクター全てが上昇しました。ただし、クローガーは売上高の予想を下回り下落しましたが、コールズは投資判断の引き上げにより上昇しました。

NY市場サマリー(16日)円対ユーロで15年ぶり安値、株反落 利回り上昇

円がユーロに対して15年ぶりの安値に急落した。日銀が欧州中央銀行(ECB)とは対照的に、超低金利政策を維持し、今年後半のインフレ率鈍化を予想したことを受けた。
株価は反落しました。マイクロソフトの下落がS&P 500とナスダック総合に圧力をかけました。さらに、米連邦準備理事会(FRB)の当局者の発言が利上げサイクルの終了についての楽観的な見方に冷水を浴びせました。消費者信頼感指数は上昇し、インフレ率の低下が示されましたが、一部のセクターは下落しました。週足ではS&P 500が上昇し、アドビは好調な決算を発表しました。アイロボットは買収認可を受けて急騰しましたが、マイクロン・テクノロジーは中国による調達禁止の影響で下落しました。

今週もお疲れ様でした。

S&P 500 (^GSPC) Charts, Data & News - Yahoo Finance

FOMCに関しては割と楽観的なムードの中で推移した印象。決算やニュースなどを手掛かりに個別物色がなされていて日本株から見れば羨ましい限り。
日本株も上がっているから良いのですが、決して質の良い上昇ではないかなというのが肌感です。日本株が評価されるのは歓迎ですが、米株売りの日本株買いというローテーションであれば納得がいくのですが。

[16日 ロイター] - 米金融・債券市場では、米債利回りが上昇した。米連邦準備理事会(FRB)高官2人が年内利上げの拡大を示唆したことを受けた。
14日まで開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)後初めてのコメントで、米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁とFRBのウォラー理事は追加利上げを巡りタカ派的な考えを示した。FRBのウォラー理事は、インフレ低下に向けた進展は遅く幾分の追加引き締めが必要となる可能性があるという認識を示した。
米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、今後発表される指標でインフレ率の低下が示されなければ、さらなる利上げを容認する意向を示した。

米金融・債券市場=利回り上昇、FRB当局者が追加利上げ示唆 | ロイター

一応、利上げの可能性も排除しないという言及ありつつ。

商用不動産の低迷やや小売業に影響大の治安悪化など株価指数が反応していないファクターの懸念が払拭できないので、どのように波及するのか気になるところです。

ではまた。

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