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鈴木藤十郎登場【#吾輩は猫である読書感想文4】(毎日更新86日目)

今日は第四幕。

実業家の金田家では、苦沙弥先生と昔一緒に下宿をしていた鈴木藤十郎なる人物を呼び立てて苦沙弥や寒月君のことを探らせようとする。

鈴木君は先生と同宿だったとはいえ、それほど気心がしれていたわけではなく、あまり本心をさらけださないタチでどちらかといえば金田側の人間だ。

吾輩は金田の家にちょくちょく潜り込んでスパイをするのが習慣になってきた。
そこで鈴木君が先生の家を訪ねてくるのを事前に知った。

縁側の下に隠れてみんなの話を聞いているのがかわいい。
少しは先生の役に立ちたいと思っているんだね。

でも猫だけにせっかくスパイをしてもみゃーみゃー言うだけで事の次第を伝えることができないのが残念である。


この吾輩は猫であるが発表されたのは約120年前で、登場人物たちの容姿や服装などをたくみな言葉で説明してくれています。

そのことで今とは違った当時の風習などを知ることができるのも楽しい。

そして日本人は100年前にどんな生活だったんだろうと興味がわいてきます。

たとえば先生は貧乏教師で家の塀はこわれ、表札はいつも米粒でくっつけているから雨の日にはとれてしまい、屋根にはぺんぺん草が生えている状態(笑)。ぺんぺん草って響き、かわいい。

そんな家なのに下女、いわゆるお手伝いさんがいるんですよ。
それが不思議だなーと。
常駐しているお手伝いさんがいる家なんて、今の世の中では一般的ではないと思うし、しかも奥さんがいつも家庭にいるにもかかわらずお手伝いさんもいるという。
そんなに収入がなくても雇えるような職業だったのか、それくらい女性には仕事がなかった時代なのか、たった100年前なのに今とは違っておもしろいなあと思います。

それ以外にも先生が腹ばいにやってタバコをふかしていたら、お尻をむけて座っていた奥さんの頭に大きなハゲがあるのを見つけて驚愕する場面があって
ハゲがあるの知ってたら嫁にもらわなかったのに、みたいな失礼なことを先生が言うんですけど
奥さんはたいして気にしてもいないような様子で、それがまたおもしろいんですが

100年前の人は髪の毛の手入れはどうしていたのかなーなんて興味はわきました。
調べたらシャンプーが初めて世にでてきたのが1920年代だったみたいなので、おそらく湯シャンか、洗ってなかったんだろうなあとか
あともし洗っても長い黒髪をどうやって乾かしていたんだろうとか
今だったらドライヤーがあるわけで、頭がカビちゃいけないからって必死に乾かしたりするけど
いまみんなハゲないために一生懸命だけど、当時の人は神経質にケアなんかしていないのにそれほどハゲが多かったわけでもないようだし、、、とかとか

この本を読んでいるとそんな風にいろんな生活の違いに興味が出てくるところも良いですね。


まあそんなこんなで
吾輩のモニタリングは続きます。

金田の依頼を受けて、苦沙弥先生の元を訪れた鈴木君は、金田の娘と水島寒月君を結びつける方向で先生と話をしようとするが、ふらっと遊びに来た迷亭に邪魔されてしまう

これから娘と寒月君の運命やいかに?
といった感じの第四幕のストーリーでした。



いやー吾輩は猫である は大作ですね。
毎日2時間は読んでいるのに、読み終わるのに一週間はかかりそう。

ともかく乗りかかった船
また明日も読んでいこう。

それでは今日はこのへんで

またあした。


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